ハクビシン?!

 昨夜半、老犬レオが突然起きてふらふらくるくる歩きだしたので、トイレに行きたいのかと早とちり。レオを引っ張って道路に出たがじっと立ったまま、いっこうにおしっこをする気配がない。
 わたしもいっしょに深夜過ぎの道路に立っていたが、商店街のほうから小さな動物が歩いてくるのが見えた。一瞬、ネコと思った。背恰好はネコに似ているがよく見ると、顔は横広がりだし、毛の生え方が違う。次の瞬間ひらめいた。ハクビシンだ。
 向かいの2軒目の家の敷地に入って行った。まるで家路につくような勝手知ったところを歩く様子。餌を探しに行った帰りなのか。この家の奥は、100坪ほどの空き地があり、空き家が建ち、ヒマラヤスギやシュロなど、木々がうっそうとしている。
 もしかしたら、そこに巣を作っているのかもしれないな。ハクビシンは果物を好むと誰かから聞いた覚えがある。わが家のスモモがそろそろ熟す頃。夜中に庭に食べに来られるのは嫌だな。レオを外に出すとき、木の上にいるハクビシンなどに遭遇したくないな。
 翌庁、近所の人に聴いたら、このあたりではハクビシンの目撃情報がかなりあるようだ。それも日中見かけるらしい。いままでわたしが見なかったのがおかしいくらいかも・・・・・・。

 今日は早朝からどしゃぶりの雨が降り、雨が止んだのは午後になってから。老犬レオは珍しく朝8時半ごろ起きたので、外に連れて行き、おしっこをさせた。雨が降っているので家の前の道路を歩くだけにして、家に入った。寝起きによく起こす発作もなく、朝ごはんも完食した。
 午後はよく眠っていたレオ。夕方の散歩は少しだけ歩いた。夕ごはんも完食。
 わたしがお風呂に入りたいので、食後、レオを外に出し、おしっこをしてもらおうとしたがじっと立ったまま、する気配がないので、じゃあ寝る前でいいのかなと家に戻った、これが誤算。
 入浴中にレオはおしっこしてしまった。それも仏壇が置いてある床の間に。お風呂から出たわたしは大量の尿にことばを失う。床の間の下の物入れの襖はたっぷり尿を吸い取ってしまい、タオルで拭いても、キッチンペーパーで吸い取っても匂いが残る。
 わたしは頭にカーッと血が上ってしまい、レオのことをパンとたたいた。
 朝夕、亡き父母と対話をする仏壇を置いた床の間を汚してほしくなかった。
 だがもしかしたら、レオはわたしがいない間に発作を起こしたのかもしれない。前も発作を起こしたとき、床の間でおしっこを漏らした、そのときは床だけだったので、なんとかきれいにした。
 発作を起こしたら、おしっこをする場所など選んでいられないだろう。
 怒りが段々おさまり、レオがかわいそうになってきた。
 わたしがいないときは仏壇のある部屋に入れないようにしよう。
 父母もレオのことが好きだったから、部屋にきてくれるとうれしいにちがいない。わたしが見ていられるときは、どの部屋にも自由に出入りさせればいい。

台風で折れたり、枝が暴れたアジサイを切り花にした


スケッチしたらこんな風に・・・・・。紫陽花の花色は夕暮れの空の色というイメージを描いた