歯ぎしりをする老犬レオ

 曇りときどき雨で今日も涼しい。6時ころ、老犬レオはわたしが起きたとほぼ同時に起きた。朝ごはんを食べた後、いつもの発作を起こしたがひどくはなく、歯ぎしりを長い間している。いつもだと、口をぱくぱくさせ歯ぎしりをして、手を顔に持っていく動作をして、口を大きく開けて、逆立ちをするような格好で引っくり返るることもあるのだが、今日はそこまではいかなかった。歯ぎしりをしながら部屋から部屋へと歩き、狭い片隅に頭をつっこんで出られなくなり、変な声で泣くので助けるがまた同じことを繰り返して30分以上は続いた。
 朝ごはんを食べた後、水を飲んだ後に歯ぎしりが始まったのも気になった。抗てんかん剤も12時間おきに飲ませているので、様子を見ているしかなかった。午後も同じような歯ぎしりの発作を起こしたが、夕方起きた時は大丈夫だった。
 いつもと様子が違うような気がして心配していたが、夕ごはんはふつうに食べ、夕食後の散歩は始めはくるくる回っていたが、その後はどういうわけかまっすぐ歩くようになり、最近ではなかったほど長く歩いた。歩いている間、気が気がでなく、大丈夫だろうか。もし歩けなくなったら抱いて帰るのも大変だし、とずっと思っていた。
帰り道、いつもの用水路沿いを歩いていると10mほど先に、橋を渡ってきた2匹の動物を見た。えッ!犬でもない猫でもない。連れ立って歩くハクビシンだ。まるで人様のように食後の散歩を夫婦で楽しんでいるふう。
 住宅街に住みついているのは人間だけではないのだ、と思った。
 レオは散歩の終わりころ、また歯ぎしりをはじめたので抱いて家に帰り、家の中でもしばらく歯ぎしりをしていた。おさまったころ水を飲ませるとたくさん飲み、また外に行きたがったので出すとおしっこをした。

 夕方の散歩のとき、去年18歳で亡くなった柴犬を飼っていた、飼い主さんに会い、いろいろ話した。レオが夜になると元気に歩き回り、わたしが眠れないと愚痴ると、「レオちゃんといっしょに夜起きて、昼間はいっしょに眠ればいいんじゃない」と言われた。こういうやり方もありかな。夜昼逆転の生活は無理としても、夜眠れないときは昼寝をどんどんすればいい。介護生活は柔軟にこちらを変えていかないとダメかも。レオがわたしに合わせるのは無理だから、わたしがレオにあわせるわけだ。


半夏生が目を楽しませてくれた用水路だが、


昨日、きれいに刈られてしまった