チャドクガ退治

 気温も高くなり、椿の若葉が茂る季節になると、チャドドクガの幼虫(毛虫)がなぜか葉っぱに発生する。老犬レオを朝、庭に出したとき、なにげなく見た椿の葉にびっしりと小さな毛虫が縦列していて、ぞっとなり、殺虫剤で駆除した。それほど背の高くない木なので、これでOKである。
 午後になり、レオがまた外に出たいと言う(?)ので、庭に出してあげた。裏庭をゆっくりとまわりながら歩いている。気が済むだけ歩かせておこうと思い、わたしは朝のことを思い出し、他の椿の木をなんとなく見てみた。すると、さがすまでもなく、目立つ所に毛虫がうじゃうじゃいる。若葉をかなりかじっている。この木は玄関から道への通路の上に葉を茂らせているが、手っ取り早いと思い、脚立に上って殺虫剤を吹きかけると、死んだ毛虫が地面に落ち、糸のようなものを引いて数匹が落ちてきて、風に吹かれている。まずい、この下を歩かなければ外に行けないのに、と思ったがもう遅い。宙を揺れる毛虫にあたらないように気をつけて歩くことにした。
 他の椿の木をチェックすると次々に見つかる。裏庭への入り口付近にある、樹高の高い椿など、4か所の葉に毛虫がたかり、しかもその周囲の葉もぼろぼろに食われていた。この木は春に植木屋さんに剪定してもらい、かなり枝を透いて風通しはいいのに、ほとんど効果はなかったようだ。ただ、枝を間引いたので見つけやすいことは見つけやすい。
 この木の近くをレオが歩いているので、直接、殺虫剤を吹きつけずに、毛虫のついている葉を枝ごと長めに剪定ばさみで切って、地面に落し、さらにゴミ袋に入れて、殺虫剤をかけた。こうすれば、レオのからだに毛虫が落ちることも、歩いているとき、踏みつけることもない。
 ただ、風がけっこうあるので、切った枝がわたしやレオのほうに飛ばないように、風のない合間に枝を切った。いちど、タイミングを間違い、枝がこっちに向かってきてあわてて脚立から落ちそうになったが、枝は離れたところに落ちてああ、よかった。
 かなりスリルのあるチャドクガ退治だった。これで終わりならうれしいのだが、どうだろうか。

 今日の老犬レオはあまり調子が良くなく、昨夜も夜中過ぎにいつもの発作を起こしたので外に出し、朝は起きてすぐまた発作を起こした。その後、午前中は寝ていて朝ごはんは食べなかった。午後、チャドクガ退治のとき、ずっと庭にいて、その後は寝ていて、夕方はいつものように散歩に出て、あまり歩かないが夕ごはんはたくさん食べた。夜も一度外に出したが、また外に行きたいような気配だ。


裏庭を歩くレオ


赤いアスチルべが咲き始めた