ぎぼうし

 わりあいと日があたる場所に植えた、ぎぼうしはだいぶ前から葉を伸ばし、みずみずしい緑色が美しい。椿の木の足元に、覚えているだけで12年以上は植えてあるが、何の手入れもしていないのに毎年、きれいな葉っぱと花で楽しませてくれる。
 これ以外にあと2種類のぎぼうしがあるが、北側のほぼ日陰の裏庭に植えたため、芽生えがいつも半月以上遅れる。1種類はグリーンと白のコントラストがきれいな葉で、ベニカナメモチの根元に植えてから8年くらい。冬の寒さは厳しく、夏は西日があたり、乾燥も激しい環境なので、植えた後、一時は芽が少なくなり、消滅するのでは思ったが最近、芽数が増えてきた。
 もう1種類は、グリーンと白のぎぼうしが消えそうになったとき、代わりになるものを、と買ったもので、グリーンと黄色の葉が派手なぎぼうし。ナンテンの木の根元に4年前に植えたが、こちらのほうが少しだけ日当たりが良く、順調に芽数を増やしている。
 この2種類は、日当たりがいい場所のぎぼうしが葉を伸ばし終わった頃、芽が出るので、芽出し肥料をやろうと裏庭に回った。すると思いがけなく、もう芽が出ていて、しかも芽数が多い。肥料をやるのは遅いかもしれないと思ったが、たくさん芽を出したのでお礼の意味をこめて、チッソ・リン酸・カリを等量配合した有機肥料を芽のまわりに播いた。こっちのぎぼうしも毎年、芽出し肥料をやる以外はほとんど手入れをしない。ただ、何回か、乾燥が激しい夏に水やりをしたことはあるがそれぐらい。
 4月の半ばくらいから5月、6月くらいまで、うっとりするようなきれいな葉を見せてくれる、ぎぼうし。花が咲き終わるころ、葉の美しさの盛りが過ぎるが、それまで楽しみたい。

 老犬レオといつも行く散歩コースである用水路沿いに行った。その向かい側に200坪くらいの敷地に大きな家が建っていた。3月に入ってから家屋を取り壊していたが、今日は最後の仕上げ段階に入り、庭の長い生け垣をこわしていた。重機の先端のハサミのようなところが、植え木の根元をつかんで左右に張った根をかるがると引っこ抜き、持ち上げて運ぶ。昨日は1本のコニファーを植えるのにあんなに大変な思いをしたのに、この重機はわたしと反対の作業をいとも容易くやっているのを見て、目が離せなかった!
 その間、レオはほぼ同じところをくるくる回っている。体が傾いてよろよろしているので、あまり長い時間、外にいてもレオは楽しくないかも、と思い、15分くらいで帰ったが、家の中に入りたがらないので家の前の道路や庭でしばらく過ごした。
 

日当たりのいい所に植えた、ぎぼうしの若葉


北側のナンテンの根元に植えた、ぎぼうしの