カラスがヒノキ?にやってきた

 最近、カラスの鳴き声がうるさいと思っていたら、道路に面した所、門扉の横に植わっている常緑の針葉樹に二羽のカラスがよくとまっている。昨日のブログでも書いたが、庭にいるとわたしや愛犬レオに向かって威嚇するように低空飛行で飛んでくるし、この木に巣を作ったら嫌だなと思っていた。この木は1年に1回は剪定しないと、日の当たらない奥の方の葉が枯れてパラパラ落ちてきて、掃除がとても大変だ。カラスが巣を作りそうだし、茂った葉を思い切ってすっきりさせたいといつも頼んでいる植木屋さんに電話して、来てもらうことにした。ただ、仕事がたてこんでいてすぐには来られないとのこと。それまでカラスとにらめっこだろうか。
 円錐形をしたこの針葉樹はいったい何という木なのだろうか。インターネットで調べたら、ヒノキかサワラのようだ。どちらもヒノキ科ヒノキ属の針葉樹で、ヒノキは日本と台湾にしか自生していなくて、サワラは日本特産種のようだ。この二つの違いは葉の裏を見るとわかるそうで、サワラは葉の裏の気孔線がX字形で、ヒノキは気孔線がY字形をしている。明日、葉の裏を調べてみよう。
 この木はこの庭に半世紀以上、植わっている。こどもの頃、飼っていた猫が近所の犬に追いかけられて、この木に逃げて上ったが、恐怖心から夜になっても木から下りて来ないのですごく心配したことを覚えている。亡き父がこの木の剪定を数年怠ったことがあって、細長い枯葉がびっくりするほど落ちてきて掃除が大変だったことがある。出入りの植木屋さんが毎年剪定しないと形も崩れるし、枯葉が一年中落ちて近所の人も大変だから、木を伐採した方がいいと言ったことがある。そのことを父に伝えると、父はとても気落ちしたような表情をした。母が亡くなったばかりでがっくりしていたときに、昔からある木を切った方がいいと言われたので辛かったにちがいない。わたしのほうから植木屋さんにことわったが、このときから植木屋さんに対してあまりいい感情を持たなくなった。ただ、その同じ植木屋さんに今回も頼んだわけだから、そんなに嫌というわけではないのだが・・・・・・.
夜、愛犬の散歩で外に出た時、カラスが折った針葉樹の枝が地面に落ちていたので持って帰り、ビューラーで葉の裏を見てみた。X字形がきれいに並んでいた。ヒノキではなくサワラだ。ヒノキもサワラも陰樹といって日陰でも成長する木のようだが、庭の中でいちばん日当たりがいい場所に植えてあるのはなんだかおかしくなる。太陽を好む陽樹、クロマツアカマツを植えるのがぴったりの場所なのに。