老犬レオと病院へ

 最近、レオの調子が悪い。早朝、起きてげげ、ぐわぐわと喉をならして、よだれをたらしたり。朝夕、夜の散歩もほとんど歩かないし、くるくる回ることが多くて前に進めないし。食欲も落ちて、去年6月頃には10、5キログラムほどあった体重も9キログラム台になった。こんなことを考えていたら、げげ、ぐわぐわと喉を鳴らすのはもしかしたら、心臓が悪くて咳をしているのだはないか、と不安に思えて、とうとう今日の午前中に行きつけの動物病院にレオを連れて行った。犬の場合、心臓病が進行すると、夜中や早朝に咳をするようになるということを本で読んで知っていたので、心配でたまらなかった。
 病院はそんな混んでいなく、わたしたちの前に知り合いの犬がいるだけだったが結局、すべての診察が終えるのに2時間くらいかかった。といっても、待つ時間が長かっただけで、診察そのものは聴診器で心臓の音を聞いただけ。喉をならすのは心臓が原因ではないことがわかった。先生が言うには喉に炎症をおこしている可能性があるとのことだが、少し様子を見ましょう、ということになった。もっと症状がひどくなったら、抗生物質を服用するなどの治療があるようだ、昨年、血液検査をしたとき、思いがけなく貧血状態だったので、念のため、血液検査をしてもらった。レオは診察台の上でわたしには顔や前足を、助手の人には後ろ脚を押さえつけられて、ワンワンワンと悲しそうに泣きながら血液を取られた。
 だが先生もわたしも驚いたことに、血液検査はすべてノーマル状態。肝臓、腎臓、膵臓、炎症があるかどうかの目安である白血球の数、血小板の数、コレステロール中性脂肪、カルシウム、たんぱく質などの栄養状態、貧血の有無、血糖値・・・・・・・・どこにも問題はなかった。先生は「レオ君、いくつになるの?」と意外な口ぶり。だが、老化による脳の症状があることは先生の視診でもわかったので、サプリメントを飲ますことにした。
 レオ君には病院で嫌な思いをたくさんさせたかもしれないが、わたしは少なくても心臓の病気でないことがわかり、少しだけ気が楽になった。レオ、ごめん。わけのわからないことがいろいろあった一日だったね。


病院のレオ


ある日のレオ