友だちからの葉書

喪中はがきを送った高校時代のクラスメートから、葉書が届いた。
昨年4月、高校時代の同窓会があり、連絡係を務めた友人だった。
3月くらいに家に電話をもらったとき、あいにくわたしは不在で、父が取った。
そのときは父はすでに慢性的な病気は持っていたが家で在宅医療を受け、寝ている時間が長くなったとはいえ、
居間でテレビを見る楽しみもあった。
そんな父について、電話での声が元気そうだった、と書かれてあって、
涙があふれてきた。
昨年の5月までは電話に出られるくらいの状態だった父を思い出し、なんでこうなったのだろうと
さまざまなことが一気によみがえってきた。
父は高齢だったので、元気そうに見えても実は全身の機能は衰えており、なにかのきっかけで
下り坂を転げ落ちるように状態が悪化したのかもしれない。
元気で、家にいてわたしとともに暮らしていた頃の父を思い出し、泣きはしたが
思い出せたことはとてもよかった。
なるべく思い出さないようにしていたところがあったから。
思い出すことは父の供養になると思うから。