東京駅ステーションギャラリーで「佐伯祐三」展を見る

日中は気温が上がり、薄手の長袖に薄手のコートでもじゅうぶんのあたたかさ。

 お昼近くに出かけたが、帰るのが夜になりそうなので冬もののコートを着た。

 二子玉川から電車で大手町に行き、駅と直結のビル内で米株取り引きに関するセミナーを聴講した。講師はアメリカ人だが、同時通訳でとても聞きやすかった。

 セミナーは1時間半ほど。会場を出てから、歩いて東京駅ステーションへ。ステーションギャラリーで開催中の「佐伯祐三 自画像としての風景」を観賞した。

 前もってチケットは買わなかったがすぐ入場できた。佐伯祐三は医師の父をもち、将来は医師になることを期待されていたが、画家を志した。東京の学校で油絵を学んだあと、結婚し、妻子を連れてパリに留学した。ところが結核を病んでいた祐三は療養のため、日本に帰国し、またパリに戻った。30才で他界し、パリに滞在したのは2年と7ヶ月だが、勢力的に描いた油絵は、同じところに止まらず、画風を次々と変えていった。最後に近い時期の作品は、同じ画家の風景画と思えないほど、対象のつかみかたに迷いがなく、力強い。線や面、色の使い方なと、迫力がある。

 佐伯祐三の油絵は十代の終わりか、二十代のはじめに展示会で見たことがある。当時は油絵が好きでいろいろな画家の作品を見た記憶がある、

 東京駅ステーションギャラリーを出て、また歩いて大手町に戻った。半蔵門線東急田園都市線を乗り継いで二子玉川へ、憂色の買い物をして、家に帰った。