久しぶりの雨、午前中お墓参りへ

 冬晴れが続いたと思ったら今日は一転、朝からどんより曇って、お昼近くから雨が降り始めた。天気予報によると雨の降り始めがもう少し遅いニュアンスだったので、驚いた。

 雨が降らないうちに2日遅れてしまったが、母の命日の墓参に行こうと思ったからだ。墓参の前に部屋の掃除をしたりするうちに出かける時間が遅れた。近所の肉屋で買い物をしたかったが、店に行くと混んでいるので、ならば墓参りに先に行こうとでかけた。

 傘をさしての墓参り。もしかしたら初めてに近い。雨の日は墓地に行かないほうがいいとなんとなく考えていたからだ。

 誰もいない墓地に傘もささず濡れながら、新しい花の長さを切りそろえたり、前の花のまだきれいなものを取りよけたりした。水がほぼない花立てに水を注ぎ、花を手向けた。

 母が亡くなってから15年が経ったが、命日(1月12日)の次の日、15年前をありありと思い出した。覚えているすべてのことを思い出した、そんな感じだ。そうすると死んだ母がとても身近に感じられて15年の歳月が嘘のように思った。救急車で緊急入院して七日目に他界した。入院する日の前の夜、10時になってもまだ掘り炬燵に入ってだ起きている母に「早く寝ないと」と話した。そのあとはベッドに横たわっている母に話しかけた記憶はあるが、ふつうに起きている母に話しかけることはなかった。

 雨が降る中、線香のけむりが白くたちのぼる。あたたかそうな煙。

   墓参から帰り、午後は居間の掘り炬燵に入って、パソコンに向かった。パソコンの修理中に詠んだ短歌をワードに入力した。そのまま入力するのではなく、推敲をしながら、ときには大幅に作り直しながら入力した。この段階で新しい短歌を生まれることもある。前に作った短歌から、これとは違う歌い方があると気づいて新しい短歌を作るのである。