二十年ぶりくらいに友だちと会う

 朝からは冷たい雨が降る。

 三月の初めころ、とつぜん電話があった昔の友だちと今日会う約束があった。その友とは年賀状のやりとりをしていたが電話もせず、会うこともなく20年以上はたっていた。

 電話を受けたとき昼寝から覚めたばかりだったので、昔の友からの電話が現実感を伴わなかったがしばらくしてメッセージを受け取り、日時を決めて会うことにしたのでやはり現実だった、と思った。

 その友と会う約束したのは渋谷のマークシティ5階にあるエスタシオンというカフェである。

 久しぶりなので手土産のお菓子を買って持っていった。友だち先に来ていて、窓に近い4人席に座っていた。 

 長い会わない時間があったがごく自然に話ができて、6時ころまで4時間ほど話した。どちらかというと友だちのほうがたくさん話したと思うがわたしも現在の暮らしぶりとか、弟など家族ことなどを話した。

 友だちはコロナワクチンの接種を一度もしていないがその考え方は理解できると思った。わたしも接客の仕事をしているわけでなく、人と会う日常を過ごしているわけでもないのでワクチン接種にそれほどこだわることはないと思える。ただ、無言の周囲からの圧力があることは確かだ。いわゆる同調圧力

 友だちとは2時に待ち合わせたが、席に座ってすぐの時間は窓から雪が降っているのが眺められた。渋谷に移動しているときは霙まじりの雨だったが、2時過ぎに雪に変わったのである。

 暗くなってから友と別れ、友だちは山手線で新宿へ、わたしは田園都市線二子玉川へ向かった。二子玉川で夕食の買い物を少ししてバスで家に帰った。