母の夢を見た

 朝は曇り、すぐ雨になり、お昼ごろは上がって晴れ間がひろがる、めまぐるしい天気の一日。気温が下がって、風が冷たかった。

 朝方の夢に14年近く前に亡くなった母が来てくれた。夢は不思議なものだが中でも不思議な夢だった。

 現在の家を建て増しする前は、角部屋に広めの洋室があった。そこに母は暖かくなったら着る洋服を箱に入れているようだった。わたしはその箱の中身が見たくて、洋室のカーテンを閉め、誰にも見られないように注意して箱を開ける。なかに薄手のブラウスなどがしまい込まれ、一枚一枚手に取って見る。

 母親には気づかれずにすんだが、母の様子がおかしくてわたしは心配する。夢の中の母は現在のわたしより10歳くらい若い感じだが、ときどきふらっとして、わたしをどきっとさせる。ここで目が覚めた。

 母親と洋服のことと言えば、亡くなる前の一年はいつもよりわたしと出かけることが多く、何を着てもらおうか頭を悩ませた。そんなに高くない洋服を何枚か買ったことを覚えている。母が死んだあと、もう母に着せたいと洋服を買う事がなくなった寂しさを感じた。こんなことが14年たって夢となったのだろうか。

 朝方は夢の余韻にひたっていた。

 10時ころ、浜松の友だちに電話をして2時間近く話した。先週行ったゴッホ展のことや、土日に見るようになったフランスのドラマのことなどは話は尽きない。友だちのパソコンについての悩みを相談されたが、わたしも使ってはいるがそんなに詳しくなく、わかることだけを話した。

 昼食後は車に乗って図書館に借りていた本を返しに行った。新たに5冊の本を借り、前借りていた本も3冊借り直して、計8冊の本を家に持ち帰った。

 その中の一冊、歌人穂村弘さんの本『短歌ください その二』はかなり面白い本。雑誌『ダ・ヴィンチ』に2010年から2013年に連載されていたものをまとめた本で、一般の人たちの投稿歌が掲載されている。穂村さんから題を出されるが、自由詠もある。すぐ読めるが深い意味があったりして、おもしろい。

  夕方、友だちにラインを送った。脱水症状が出て、頭痛、腹痛で大変だと先週聞いたのであれから良くなったか、心配になった。数時間のラインを断続的にやり取りし、その間、わたしはお米を研ぎ、ご飯を炊いて夕食を食べ終わった。食事をしながら、鰤しゃぶの話をしたり、カニの話をしたり・・・・・。

 友だちも何かの用事のときは20~30分ほどラインが途絶え、また復活し、みたいなやりとりだった。