鎌倉に「源実朝」の講義を聞きに行く

 秋晴れが気持ちのいい週末、土曜日。

 午前中は掃除などをして時間を過ごし、午後は鎌倉にでかけた。

 午後2時から鎌倉駅前の早見芸術学園で行われる源実朝の講義を聴くためである。

 来年、鎌倉幕府に関わる歴史上の人たちが登場する大河ドラマが放映されるが、その関連でもある。全4回の講義が行われるがわたしが参加したのは歌人松平盟子さんによる第3回目の「源実朝」だ。

 少し早めに鎌倉に着くようにして、昼食を食べた。人出が多く、ちょうどお昼時で店が混んでいるのでそんなに混んでなさそうな鰻屋に入った。インターネットのガイドでは鎌倉の老舗の鰻屋さんで、価格的にもお手頃ということだった。

 店は満席に近いが奥の二人席に案内された。鰻が焼きあがるまで少し待つがおいしいかば焼きだった。十何年ぶりのような気がする。父が生きているとき、父と食べたのが最後で、スーパーマーケットで買った鰻がおいしくなく、父にとって最後の鰻だったのに悪いことをしたという思いがあった。それからずっと食べていなかった。ひさしぶりの鰻がおいしくて、父との寂しい思い出を拭い去ってくれそうな気がした。

 講義の会はJR鎌倉駅東口から徒歩1分くらいのところにある早見芸術学園の4階で開かれる。一回の参加料は1500円。代金をお支払いし、領収書はいただいたが他には何も渡されなかった。席に着いてから、他の人たちは印刷された紙を数枚持っているのに気付き、受付に行くと今回の講義の概要を書いたものがあったのでもらった。

 松平盟子さんの講義は聞きごたえのあるものだった。武士である源実朝が貴族の文化ともいえる短歌を詠むようになったきっかけや、なんで短歌にあれほどまで熱心になったのかなど、史実と想像を織り交ぜた講義はとても興味深いものだった。

 実朝についての研究はまだまだ続きがありそうな気がして、新しい視点が研究者から提示される日が来るかもしれないと思った。

 源実朝の短歌はわたしたちにとっては古典だ学ぶことにかっこよさとやりがいを見出していた。

 松平さんの講義のメモをとってあるので、それを読んでさらに理解を深めたい。

 3時半に講義が終わったので、まだ帰るには早いと思い、鶴岡八幡宮に参拝した。境内では神前結婚式が行われていた。ちょうど指輪交換の儀式だったので、立ち止まって見守った。

 階段を上り本堂の前まで行ったが人が多かったのでお参りはせずに、御籤だけ買った。小吉だった。御籤のなかに小さな瓢箪が入っていて、お守りとして大切にしてくださいと書いてあった。

 帰りは鳩サブレと、チョコレートと抹茶のラスクを買った。友だちへのお土産と自分の分である。

 

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鶴岡八幡宮

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本殿のある階段の上から撮った写真、下の建物の中で結婚式が行われていた