東京国立博物館に行った

 晴れて気温が上がったが、入場券を予約購入したので東京国立博物館にでかけた。

 行きは最寄り駅までバスで、帰りは別の最寄り駅から家までタクシーを使った。

 かなり久しぶりに山手線に乗り、JR上野駅で降りた。この前行ったときは上野駅・公園口を降りてすぐ上野公園に入れるように、道路を中断させる工事をしていた。今日はその工事が完了して、改札の公園口を出るとすぐ公園になっていた。

 公園口の改札を出て信号を待ち道路を渡って上野公園に行った、昔のことが思い出された。老犬ももこが家にいたころ、モネの絵画展が開かれ、この公園内にある東京都立美術館に来たことをなつかしく思い出した。

 今日の目的地である東京国立博物館へは少し歩く。11時からの予約だがもう炎天の酷暑で、博物館までの道を日陰のない

 館内はそれほど人が多くなく、ストレスを感じず鑑賞ができる。

 聖徳太子の愛用の品がいろいろ展示されている。陶製の硯や、墨を置く小さな台(金属製で繊細な細工がなされている)、竹製の尺八もある。 

 篆刻の文字が彫られた法隆寺の印は日本に残る最古の印のひとつ。

 平安時代に作られた聖徳太子と侍者像は、若き日の聖徳太子像(座像)と左右にそのこどもたちが並び、5体で構成されている。聖徳太子の凛々しい、怖いくらいの真剣な表情が印象に残る。

 1時間半ぐらいで鑑賞を終え、上野公園のなかにあるレストランで昼食を食べた。

 食後は東京国立博物館に戻って、本館で開かれている「三輪山振興のみほとけ 聖林寺十一面観音」を見た。

 こちらの見どころはやはり国宝の聖林寺十一面観音像である。もともとは三輪神社(おおみわじんじゃ)内にあった大御輪寺(だいごりんじ)に鎮座していたが、明治時代の神仏分離令により、近隣にあった聖林寺に移動させられた。

 威厳とか神聖さというより肉感的な魅力を感じた。後ろから見ると肩から腰にかけての線がすごくきれい。上半身から腰にかけて逆三角形になっている。すらりと伸びた腕もまるで生きているような肉感がある。国宝の観音様にこのような眼差しを向けるのは恐れ多いことかもしれないが・・・・・。

 この聖林寺十一面観音像は奈良時代に作られたもの。天平時代の美意識が凝縮した見事な仏像である。

 

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上野公園の入り口近く、右は改装工事中の国立西洋美術館世界遺産に指定されている

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東京国立博物館に向かう途中の広場ではインスタレーションの展示が。ロボットが4台、砂を敷いた庭に幾何学的な模様を描いている