部屋に絵を飾る

 令和二年の二日目。

 朝早めの時間に短い散歩をした以外はほとんど家にいた。毎朝、近く川沿いを歩くのが昨年からの日課で、年が明けてからも続いている。

 冬の朝日が大好きで、まぶしい光の中を歩くとそれだけで元気がもらえる。冬の朝日の中を柴犬レオとなんども歩いた。老犬ももことは何回か歩いたはず。ももこはこの家に冬は一度しかいなかったから、しかもからだが弱り始めていたから、そんなに歩いていないかもしれない。

 弟が大晦日から家に来て、一階の洋室に泊まっている。洋室に飾ってあった油絵を弟が納戸に仕舞ったので、いらないならわたしが飾りたいと申し出た。

 居間で横になっていると、その絵を弟が持ってきたので受け取って、額縁から絵をはずしてガラスを拭いた。汚れが斑点のようにこびりついていたが固く絞った濡れタオルできれいになった。

 弟は油絵だけでなく、雛飾りの絵も持ってきた。こちらもガラスをはずしてきれいにし、違う絵を入れた。父が在職中にいただいた絵で、鯵の干物を描いたものだが味わい豊かな絵でいつか飾ろうと思っていた。

 油絵はアネモネの花を描いたもので、母が近所で親しくしている奥さんのご主人が画家でその縁で買ったものだ。

 二枚の絵はわたしの部屋の壁にたてかけている。壁に絵を吊るすフックがないので、床に置いている。壁に飾れるようにするかもしれないが、もう少し後のことだ。

 

縁ありて母が買いたる油絵を受け継ぎ飾るアネモネの花を

 

わが犬を伴なひ墓参せしことを新年に思ひ出づれば涙す

 

f:id:leoleoleoya:20200102062518j:plain

アネモネの花を描いた油絵

 

f:id:leoleoleoya:20200102062454j:plain

こちらは鯵の干物の絵