成人の日、朝は6時前に目が覚めた。6時を過ぎてから雨戸を開けると東南の空に金星が輝いていた。古木の梅の間にきれいにおさまって。
何となく目覚めがすっきりしない。いつまでも布団に横たわっていたい感じがした。疲れが残っているのだろうか。
年が明けて1月ももう半ば近く。
年に4回発行の短歌誌の締め切りは1月末なのでそんなにのんびりしていられない。いま読んでいる式子内親王について書かれた本に、藤原定家は天皇に献上する歌百首を2週間ほどで作ったと書いてあるがそういう人なら8首ていどの歌はなんでもないだろう。わたしはそうはいかない。
今年の目標のひとつに歌をまとめて詠いたいというのがある。百首は無理としても三十首、五十首とか。テーマを付けて詠む。大上段に構えることはせず、詠むのはいつもの歌ではあるがまとめることで何か伝えられるものが生れるのではないかと。短歌を構成する新たな視点が生まれ、歌の内容を深めることにつながるのではないか。
さて、とりあえず短歌誌に送る8首、どうしようか。
今日はやはり体調がいつもよりはよくなく、夕方買い物を兼ねて散歩をしたが歩いてもそれほど楽しくなかった。体調がいい時は歩くことが楽しい。歩くと短歌が作れるのはいつもと同じで、歩くリズムといろいろなものを見る刺激があいまってわたしの場合は歌が詠める。
野方図に大銀杏の枝放射してその枝さきに尾長ら憩ふ
玄関の扉をあける吾を見る天空の月今夜は半月
月去りて金星ひとつがまだ暗き朝の空に輝き続く
いく日かかけて近づく月と星より添いて西と東に離れゆくさだめ
湯たんぽのほのあたたかき湯を捨てる昨夜の眠りを守りしぬくみを