部屋に畳が入った

台風19号がもたらした雨で近くの川が増水し、床上浸水になってから一か月あまり。

二世帯住宅の一階に住むわたしはほとんどの部屋が使えず、廊下を広げて作った板の間(広縁)で寝起きする羽目に。4つの部屋は畳や床がなく,足が汚れるのでゴム草履で歩いた。台所から食事を食べる板の間までゴ草履をはいて運ぶ不自

 泥汚れの片付けをしながらの不自由な暮らしは心身を弱らせ、ときどきくらっとすることがあり、いつか倒れるのでは?と言う不安を抱えていた。

 だが狭い板の間生活も昨日で終わった。

 昨日の午前中、大工さんが畳の下敷き板を補強し、午後になり畳屋さんが15枚の畳を持ってきた。

 8畳間と6畳間だが、6畳間は掘り炬燵があるので半畳の畳が2枚となり15枚になる。

 久しぶりにかぐ新しい畳の匂い。つやつやしたいぐさの色。

 ストレスも苦労もどこかに飛んでいってしまいそうだ。

 今日は新らしい畳二日目。昨夜は6畳間に眠った。板の間は一か月たっても下から湿気が上ってきて、敷布団の下に敷いた毛布を湿らせた。そういう心配がない部屋で眠る安心感がうれしい。

 今日も朝起きて窓や戸を開け放ち、風を入れた。今日は日照時間が9時間余りと長かった。押し入れに布団や毛布などをすべて8畳間に出し、いくつかは捨てることにした、残す布団は陽にあてた。

 押し入れのなかもきれいにした。箒で掃き、水に浸して固く絞ったタオルで拭いた。下に敷いてある畳表も干した。何十年も押し入れに眠っていたような布団も陽にあてた。

 太陽の恵みを心身で感じる一日だった。

 今回の水害が災害救助法の適用を受けることになった。その適用を受けるには内閣府基準に基づく「り災証明書」が必要とのことで、わが家にも保管調査を行う区の職員が昨日訪れた。

 なんらかの支援が受けられることを願っている。

 

槌音に交じり大工の鼻歌が聞こへてきたる浸水後の家

 

浸水後ひと月経ちて隣家とわが家の槌音わかちがたかり

 

 

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昨日午後に畳は入り、午前中はこんなふう

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浸水した翌日、10月13日は同じ部屋がこんなふうだった