夕方(5時近く)になり、陽射しが落ち着いてきたので庭に出て、熟した李を採ろうと思った。数日前から李を採り始めたので脚立はもう李の木のそばに用意してある。
赤い実が多い枝の下に脚立を移動させ、登って実をもぐと頭上で強い羽ばたきの音がした。わあーと思わず絶叫。
見上げると李がいっぱい成っている枝のまたのところに深緑色の針葉樹の葉が集められ、鳥の巣のようだ。ここで卵を産み子育てをしようという鳥がいるようだ。
昨日の朝も脚立に上って李を採ったがその時は巣がなかった。その後に巣を作ったようだ。可哀そうなことをした。ここには鳥はもう戻ってこないだろう。
妙に気落ちして李を採る気が失せ、10個ほど収穫してやめた。
これは今日の夕方のこと。
今日の午前中は昨日の歌会の影響かなんとなく疲れていたがやりたいことがあり、どうしようか迷っていた。
10時頃気持ちを決めてでかけた。バスに乗り多摩川台公園へ。多摩川沿いの高台にある公園で一部は古墳山として保存されている。一角に紫陽花苑があり、いつか絵を描きに行きたいと思っていた。紫陽花の花期は長いと言ってもそろそろかなと思った。
紫陽花苑へは道路から急な階段とゆるやかな坂があるが後者を使った。
まだまだ花の盛りの紫陽花苑には今日も水彩画を描きに来た人たちが何人もいた。どこで描くのがいいか決めるためカメラを持って苑を歩いた。一か所いいところがあったが先客がいたのでそこから少しだけ離れたところに決めたがこれがあまりよくなかった。
最初はそれほどでもなかったが太陽が上に行くにつれて陽射しがほぼ真正面からあたるように。陽射しにコゲそうになり、お昼前にスケッチを切り上げた。その代わりに絵を描いた場所から写真を何枚か撮った。ほぼ絵と同じ構図で。
明日は雨が降るという予報なので、写真を見て続きを描くことができればいいと思った。
今日は老犬ももこちゃんの月命日。2年と10か月たった。昨日は庭の紫陽花を切ってももこに手向けた。今日はももこのことばかり考えていたわけではないが、夜になりももこのことをしみじみ思い出す。これからだんだん日が短くなるが、その時間を日増しに衰えていったももこ。秋の気配が漂い始めた8月26日に逝った。ももこともう一度7月を、8月を生きる気持ちを持ち続けたい。
あぢさゐ苑に絵を描くわれ蟻たちは木と思ひたるか気安くのぼる
紫陽花を描き終わらぬに同じ鉛筆短歌ノートに走らすわれは