今日もすももを収穫

 晴れたが一日中雲が多かった。それでも陽射しは注ぎ、風もあった。湿度も気温も高く、真夏の暑さに近づいた。
 とはいっても窓を開けて風を通し、日中でもエアコンを使わなかったのでまだ真夏とはいえないだろう。広縁やわたしの部屋に注ぐ午後の陽射しも真夏のよりはおだやかだ。
 駐車場の後ろに植えてある2本のすももの木はいくらとっても取りきれないほど実がなっている。今日の午前中、脚立に上ってすももの実をもいだ。脚立の天辺より一段下の段に上って仁王立ちになり、スモモの木を左手でつかんで支えにして右手で手あたり次第もぎ取った。手のひらに三つくらいの実をもぎとり、ときにはポトンと落ちもする。高い所でバランスをとりながら手を伸ばしての作業はかなり疲れる。
 とり終えたスモモの実の写真を撮った。ほとんどのすももは近所の友だちに配った。近くの人にはお昼前に届け、少し歩くところの人には陽射しが弱くなった夕方届けた。夕方になり風が出てきた。気持ちよい風である。小さめのすももは自宅用に残し、老犬ももこのお供えにしつつ、わたしの口に入る。ももこが元気でまだ家にいたら、ふたりですももを食べられたのにとときおり思う。
 今朝はももこがそばにいるような感覚があり、いつもよりたくさんももこに話しかけた。ももこに魂が有るとしたら、きっとまだこの家に居るに違いない。わたしを見て、今日のお母さんは元気ないわとか、今日はお出かけねなんて思っているのではないだろうか。

 わが手にあまるほど実がなりし李ため息つきつつ汗流しつつもぐ

 すずなりの色づくすもも命あるものからの甘き贈りもの

 すももの実に逝きし犬の思い出が重なりおのずと滋味深くなる

 落下するすももあまやかな香りを放つ梅雨晴れの庭

 脚立のうへバランスとり高き枝のすももてのひらいっぱいにもぐ

 わがそばに老犬ももこがいる気配そんな朝を今日は迎えた

 犬と人並びて歩く当たり前の光景が奇蹟のやうに思ふ

 熊本の八代町へと電話せり「よか」とふことばやさしく響く

 電車に乗れば風景は動きたり多摩川を渡り川を後にす

 電車より眺む多摩川台公園若き日の犬と幾たび歩きし


今日とった量の5倍くらいのすももがありそう
あと2回くらいは何とか収穫したいがそれ以上は無理かな