自由が丘に買い物にでかける

 午前中は洗濯をしたり、近くの郵便局に税金を支払いに行ったり。郵便局でぽち袋も買った。
 年の瀬らしいせわしさが独り暮らしで気楽なはずのわが身にも押し寄せる。
年を越す前に買いたいものをメモ用紙に書き、それを見ながら買い物をしている。必要なものを買わずに大晦日を迎えそうで、リストを作れば大丈夫だろうと思ったからだ。
 せわしく動きながら、ときどき亡くなった母のこと、母より9か月前に亡くなった叔母(母の妹)のことを思い出した。
 叔母はお花見にでかけた後、男友達と自宅でお酒を飲みながら食事をともにし、友だちが帰った後、体調が急変し自分で救急車を呼んだ。入院して1週間後に亡くなったのである。
 わたしにとって叔母は母よりもいろいろな話ができ、ときどき叔母の家に夕食を食べに行ったりしていたが亡くなる前の数年はあまり会うことがなかった。年老いてきた叔母のことをもっと気にかけてあげればよかったという悔いがある。
 昼食後は自由が丘にでかけた。ほんとうは美容院に行き、買い物はついでにする予定だったがいつも指名している美容師さんが休みなので、買い物だけにした。
 坂道を上り、環状八号線を渡り、駅への道を歩く途中、道路の真ん中を歩く白い杖を持った男性を見かけた。車が進みたいのに進めなくて後ろに止まっている。
 まず道路の端から「こちらですよ」と声をかけ、その男性に近づき、声をかけながら誘導した。「道の真ん中にいましたよ」と話すと「緊張で心臓がばくばくしています」と男性。
 男性も駅まで行くというので、わたしの腕をとってもらい、いっしょに駅まで歩いた。
 無事に駅に着くと駅員さんが待っていたのでそこで別れた。
 目が不自由な人が年の瀬の街を歩くのは、いつもよりも困難が倍加する。車も人も多く、路上駐車をする車が普段よりとても多い。それでも外出したい用事ができれば外に行きたいだろうし、もしそういう人を見かけたらこちらの都合もあるが出来るだけ手助けをしたい。
 自由が丘での買い物はすぐ済み、帰りは別の最寄駅に向かった。駅前のスーパーマーケットでお正月用の食べ物をかなり買った。といっても家まで15分ほど歩くので重たいものをさけて買った。

 わが家族平成の世にすべて逝くその平成の世終わり近し