自由学園明日館で「伊勢物語」の講義を聴く

 朝から晴れて暑くなった。
 今日は岡野弘彦氏による「伊勢物語」の講義の日で、11時20分ごろ家を出た。
 友人とJR目黒駅で待ち合わせて、山手線に乗り池袋駅で降り、自由学園明日館に向かった。メトロポリタンホテルに近い出口から行った。
 今日は2回目で最初の講義のときは道に迷って時間がかかったが今日はスムーズに行くことができた。
 講義を受ける講堂にはほとんど人がいなかった。講義開始から1時間前に来たからだ。講堂は冷房が効き過ぎるほどで、講義の開始を待つ間と講義の時間をあわせて2時間半の間に身体の芯まで冷えた。風邪が完全に治っていないのか、1〜2度咳き込んでしまい、周囲が気になった。
 岡野先生の講義は伊勢物語を、段を追って語釈していくという方法ではなく、物語としてまとまりのある段を取り上げて解説し、とくに短歌をくわしく講釈した。千年以上の前に書かれた物語が現代になっても共感できるすばらしさを語られた。
 岡野先生の講義は伊勢物語の面白さを伝えるだけでなく、古典全体に興味をそそるものとなった。
 講義を終え、冷え切ったからだで外に出ると、外気をあたたかいと感じた。暑いではなく。
 初回と同じように明日館の中のカフェで紅茶を飲みながら友だちと語りあった。あたたかい紅茶がこんなにおいしく思えたのはエアコンの冷え過ぎのおかげ。


 家に帰ったのは5時過ぎでまだ明るい。今日は盆の入りなので、仏壇にお供えするものを少しだけ作った。厚揚げとオクラの煮物,トウモロコシが好きだった父のため1本蒸し器で蒸した。
年を追って供華もお供えも質素になってくるが許してもらおう。母はきっと言うだろう。いいよ、いいよと。母のおおらかな、なだらかなこころはいつもまわりのひとを幸せにしてきた。
 まだ明るさが残っている時間に迎え火をたき、父母を迎えてから、夕食をたべた。