午前はハモニカライブ、午後は歌会へ

 午前中は曇りで雨がかろうじて降らなかった。11時から特別支援学校でハモニカのミニライブが開かれた。
 校内にあるカフェの常連客の男性がハモニカで童謡やビートルズの曲などを演奏した。ライブ会場はカフェで地域の人と生徒さん、先生が集まった。
 昨年7月初めに最初のハモニカライブが開かれ、今日は2回目だった。一回目のときは老犬ももこがいたのでなつかしく思い出し感慨深かった。
 昨年と同じビートルズの「オブラディ・オブラダ」や「レット・イット・ビー」。ピーター&ポールマリーの「風に吹かれて」、サイモンとガーファンクルの「コンドルは飛んでいく」。あの日も聞いた。あの時はももこが家で待っていた。腎不全の末期だった。
 ももこが縁で知り合った友だちも聞きに来て、ハーモニカの演奏に父親を思い出したと言って泣いていた。お父様はハモニカが大好きで友だちは父親のハモニカを小学生のとき譲り受けたそうだ。男性が演奏したハモニカも65年前にお姉さんにもらったもので以来ずっと愛用しているとのこと。
 演奏後、コーヒーのお代わりをサービスされ、友だちや男性としばらく話し家に帰った。
 急いで家を出た。歌会は1時からで時間がない。駅中の店でパンとジュースの軽食をとり、電車に乗り、ぎりぎり間に合った。いつもわたしは歌会の参加者のなかでいちばんおそい。
 今日の歌会ではこの歌がわかってくれるだろうかと危ぶみつつ出した歌をとてもいい、この歌が好きと言ってくれる人が何人かいて、このことが収穫だった。先生もいい歌として選歌してくれた。
 もう1首の歌はももこのことを詠った歌でそれほど評価されなかったがわたしには大切な歌である。
 


(昨年のクラス会に出席したが今年は出られなかった友に)

 亡き友の霊も来たりて楽しむや年に一度の友との逢ひを

 逝きし友のまなざしありてうつしみのわれらひと夜集ひ語らふ


 仏壇に供ふ赤きサルビアのひとしづく涙となりて落つる


 コンドルの翼となりてハモニカの音(ね)アンデスの山上りゆく