歌会疲れ?30分ほど仮眠をとる

 歌会があった日にありがちだが夜なかなか眠れず、1時過ぎにに寝入った。目覚めたのは6時少し過ぎなので睡眠が足りない。
 二度寝をすることなく起きて一日をはじめた。
 寝起きになぜか母のことを思い出した。わたしが中学生か高校生の頃、母がたまにはいっしょに駅まで歩こうよと誘てくれた。中学生になってから母とでかけることなどほとんどなかった。なのにわたしは一人で歩くのが好きなの、いろいろ考え事をしたりするのが好きだから、と母の誘いをことわった。母がわたしの返事を聞いてどんな気持ちになったかそのときは想像することはまったくなかった。 
 半世紀以上経て思い出して、母の気持ちを想いこころの中で詫びた。いっしょに歩いて、学校のことなど話せばよかった。そうやって母がわたしとの時間を持ちたいと思い誘ったのはそのときが最初で最後のような気がする。きっと、母はわたしがひとりでいるのが好ききで、いっしょになにかにしよう、いっしょにいようと誘っても反発するだけと思ったのだろう。もう少し母のことを考えてあげればよかった。あのとき思いやりのかけらもなかった自分を思い出し、母が無性になつかしくなり、あとで墓参に行こうと思った。
 朝食を食べた後、近くのお寺に行き、供えた花の水を替えた。境内も墓地も銀杏の実の匂いが漂う。うっかり落ちた実を踏みつぶしてしまった。母のことを思い出すとすぐ墓参に行ける距離にお寺があることはよかったと思った。お参りすることで気持ちをなだめたり切り替えたりできる。こころのなかで母と話ができる。
 午後は大型のプランターの土を出して平らに広げ、太陽の光に当てて乾かすという地味な作業をした。こうして土を一度出して乾かし、土を元気にする用剤を加えることで草花が元気に育つ。同じ土をそのまま使うと水はけが悪くなったり、根詰まりを起こすことが多い。
 水分を含んだ重たい土をスコップで新聞紙を広げた上にひろげる作業はかなり腰に負担がかかる。平らに広げた土を陽のあたる場所に移動するのも腰にくる。
 睡眠不足とこの作業が重なったためか、3時頃急に疲れを感じ、自室に敷いた布団に横になり30分ほど眠った。向かいの建築中の家からかなり大きな何かを叩く音が響いてくる。窓を開けているためと気づき、閉めると少し音がやわらいだ。この音で目が覚めたのかもしれないがあまり眠らないでよかった。仮眠が長いと夜眠れなくなることもある。


羽ばたきの激しく固き音させて黒き鳥わが横をかすめ飛ぶ

新築の家は上へと伸びたがるずんぐりとしている昔の家いえ

顔おおふ罪深き手はしなやかなり洗つても血ぬぐへぬマクベスの手

愛犬がくわへ遊びしぬいぐるみわれも同じく残されしもの