夕方、南天の木を少し切った

 昨日でかけたのでその疲れが出たのかもしれない。あまり何かをする気が起らず、朝の散歩とお昼前の買い物以外はずっと家にいた。
 考えてみれば老犬ももこがいたときも、こんな毎日だったな。もともと外出好きではないし。いまはももこがいないだけでわたしの生活はそんなに変わっていない。柴犬レオがこの家にいたときはもっと外出の機会が少なかった。レオが死んでから短歌会に行くようになり、生け花を習うようになり、定期的な外出が増えた。ももこがいたときは定期的な外出が増えたときで、ももこが元気な間はそのペースを保ちつつでかけていたのである。ただ昨年は時間は短くても歯科医院に定期的に通っていたので、頻度としては今より出かけることが多かったかもしれない。
 現在はももこがいるときより美術などの展示会に行くことが多少多くなり、短歌会も参加する場所は違うが回数が増え月に2回になった。これ以上、定期的に外出する回数を増やす予定はないし、今のところそういう気持ちもない。
 ほとんどを掘り炬燵の中で過ごしたが夕方になり、少しは身体を動かそうかという気持ちになり、庭に出た。残りの南天の木を剪定して、切った枝を束ねた。2束でおさまったので木曜に切ったときとまったく量が違う。あと一か所だけ南天が残っている。芽吹く前に柘榴とネズミモチの木を剪定したいが
そんなに大変でないので元気な時にぼちぼちを進めたい。
 駐車場の横に植えた沈丁花はぽつぽつと咲き始めた。柴犬レオがいた2012年の今頃ちょっと遠いホームセンターまで車で行き、買ってきた苗木を植えた。あのときの小さな苗がこんなになったかと感慨にふけった。人間でいえば青年期のような充実した木になった。大きめのつぼみをぎっしりとつけて、花がひしめきあっている感じ。レオがいたらこんなに大きくなったよと語りかけてみたいが。


花壇の忘れな草も花が開き始めた
寒さのため葉が赤紫色に変わっているが気温が上がると緑色に戻る


 わが植ゑて五年たちし沈丁花つぼみあまたつけて春を待ちたり

 沈丁花植ゑにける日わがかたはらに居りし老犬今は居らず

 紅いつぼみ身を寄せあへる沈丁花そのひとつふたつが開き初めたり

 緑の芽額紫陽花の冬枝にありて草木は季節を違へず

 わが犬とただ一度だけ公園へ車で行きし名のみの春に

 二色の椿の供華に守られてわが犬は眠る写し絵のなか

 わが庭に今年も開きぬふた色の椿を犬への供華としたり

 巨大ビルの一角で木は孤独なり例へ根が土深くあっても

 癒しのため置かれた草花の寂しさ花は何に癒されるのか

バベルの塔林立したる汐留の小さき空を飛行機がゆく

 絶壁のごとビルは並び立ち汐留の空は鋏で切った破片

 日が暮れて赤と桃の椿供華に手向けたり父母に