友だちより竹の子が届く

 毎年この時期に竹の子を送ってくれる友だちから今日届いた。竹の子を掘り起こすのは大変な作業だと思うがこうして季節の香り、味わいを届けてくれていつもありがとう。毎年、友からの竹の子を味わって竹の子初めとしている。父母がいる頃から送っていただき、ともに楽しんだこともいい思い出になっている。そう、レオがいるとき、老犬ももこがいるときも。
 今日は近くの特別支援学校にあるカフェと売店が新学期になって初めて開く日。楽しみしていたので足を運んだ。ときどきカフェで会う友だちがわが家に来たのでちょうど庭にいたわたしは友だちと少し話してからいっしょに学校に行った。毎朝散歩している友だちはもう来ていて、顔見知りの親子の方、常連の初老の方もいらした。
 授業の一環として行っているカフェの初日にお客さんがけっこう訪れたので、接客や飲み物を入れるなどの実習授業を担当している先生はとても喜んでおられた。お客さんが来ないと学習の機会も少なくなり、来ればそれだけ繰り返し学ぶことができる。ささやかな協力ではあるがお客としてなるべく足を運ぶようにしたいと思っている。
 売店では校内にある菜園で採れたブロッコリーを買った。他にアイスランドポピーの花苗、ハガキサイズの額縁も買った。
家に帰って午後は矢車草の絵を2枚描いた。数日前に撮った写真を見ながらスケッチして彩色した。花壇に咲く実物の矢車草は切り花にして今日が命日の友だちの愛犬にチューリップや蘭などと供華としてさしあげた。
 2枚の絵は一枚を水彩色絵具でもう一枚を油性色鉛筆で彩色した。

 昨日と今日詠んだ短歌を少し

 赤色のチューリップが風に揺るる光る水玉を肌身につけて
 川面へ散る桜花ひとひらづつ動く歩道のやうに流れゆく
 橋灯にうす赤く浮かぶそめいよしの今宵限りの命とも思ふ
 この満月眺める思いは異なるらむ今宵地球に棲むわれら 


 今日より開く学校内のカフェ近隣の人でにぎわいてをり
 おそろいの黒帽子かぶり生徒らがコーヒーをいれ接客する
 三年生はカフェの授業二年目なり接客のことばはきはきしたる
 アイスランドポピー並ぶ学校の売店に春のひかりあふるる
 
 膝痛めし友より竹の子届きたりうれしくもあり心配でもあり
 掘りたての竹の子の皮の色濃く居間の灯のもと艶めき光る
 竹の子に鼻近ずければ竹の子の香りあり深く深く吸いたる
 奥庭のそめいよしの暮れ残る空を透かし匂ふがごとく
 

油性色鉛筆で彩色