冷たい雨が降る日、歯科医院に行く

 朝から雨が降っていた。お昼前に近くの特別支援学校で今年度最後の売店が開かれるので傘をさしてでかけた。
 校門の横ではなく屋根のあるところに台が置かれ、校内にある畑から収穫した野菜が桶のなかにあった。ブロッコリーと菜の花である。電話して有無を問い合わせた友だちのぶんとわたしのぶんと野菜をぜんぶ買い占めた。といってもブロッコリー3袋、菜の花3袋だけ。
 その帰り友だちと落ち合い野菜を渡し家に帰った。
 昼食を食べた後でかける準備をして雨の中外出した。3か月に一回の定期的な歯の掃除の予約をしたからだ。昨年老犬ももこがいたときは5月に歯科医院から案内のはがきが届いたがももこの看病で忙しく、またそばを離れるのが心配で先延ばしにして結局行ったのは8月。ももこが他界する少し前だった。どうせならもう少し先延ばしにすればよかった。
 今回は先延ばしにする理由もなく、はがきが来てほとんどすぐ予約した。 
 歯科衛生士による歯周ポケットの検査をおこない、茶渋などで色がついた歯をきれいにしたもらい、虫歯のチェックをした。虫歯の疑いのあるところが2か所見つかり、2週間後に治療の予約をした。
 病院を出て街を少し歩き、黄色の水玉の雨傘を1本買った。近所の外出に使う気軽な傘がなくてさがしていた。ビニール傘でもかまわないと思っていたが明るい色の傘がいいいかなと決めた。

 朝の雨が降る庭に出て詠んだ歌

 名残りの梅春の冷たき雨に打たれしべに交じりて花ぬれそぼる
 雨がふる春浅い町に鉄橋をわたれる電車の音が響けり
 プランターに色とりどりの春のはなビオラネモフィラ、ヒヤシンス笑ふ
 川沿いの染井吉野つぼみふふみ かすかな笑みをうかべるごとし
 いちにちの数決めたるがに拾いても次の朝落花したる椿
 椿の花落ちる季節を迎へれば花を拾ひし母まなうらに

 春夏秋冬春夏をむつみつつ暮らせり保護せる犬ももこと


 白椿雨の重みに道に落つ茶色のしみを浮かせながら


ラナンキュラスの球根を昨秋植えた植木鉢
葉っぱがたくさん出てつぼみがいくつも上がってきた

同じラナンキュラスの球根をひと月遅れくらいで植えた
葉っぱはたくさん出てきたがつぼみはまだ出てこない