歯の定期検診に行く

 朝10時頃からエアコンを28度に設定して入れて夜の8時半現在もそのままにしている。
 東京は最高気温が36度ということだが、いちばん暑い時間帯にでかけた。駅までの道路に日陰が少なく、汗だくになった。
 かかりつけの歯科病院から定期検診のDMが5月頃届いたが、腎不全が急速に悪化した老犬ももこの世話などで行く余裕がなかった。余裕のないのは5月と同じだが、ももこのことだけでなく自分のことも少しはかまわないといけないと思い、思い切って今日予約をとった。
 歯科衛生士さんが小一時間ほどかけて歯と歯茎をチェックした。歯周ポケットの深さも測ったが、昨年12月に測ったときとそれほど違いはなかった。ただ、前歯に初期段階の虫歯が見つかり治療するために、1週間後に予約入れた。
 月末の歌会以来の外出なので、少しだけ自分のための買い物をし、駅前のスーパーマーケットではももこの食欲をそそりそうな食材をいくつか買った。ももこはだんだん食欲が衰え、何でもいいから食べてほしいといいう気持ちである。
 ももこの朝ごはんはかぼちゃやインゲン、ピーマン、ごぼうなどの野菜や肉を出汁で煮込んだものと細かく切ったおそばをさらにミクサーにかけてドロドロにしたものだが、あまり食べなかった。わたしが朝食用に買ったラ・フランスのパンの小さな一片をあげるとおいしそうに食べたので、甘いクリームをたっぷりつけて5〜6片ほどあげた。人差し指の先ほどに小さく切ったパンでないとうまく呑み込めない。ももこは前後の足の神経異常で歩けなくなったが、足だけでなく、食べ物の飲み込みも不自由になった。水も前のように呑めなくなった。目の前に水の入った器を差し出すと、水であることを認識するのに少し時間がかかり、飲み始めてもうまく飲めない。水を飲む回数を増やして、少量でもなるべく多く飲めるように工夫している。
 駅前からタクシーに乗り家にたどり着くと、玄関を開ける音に気づいたのかももこが鳴き始めた。急いで部屋に入り、ももこを抱き上げて玄関の外に出し、手で支えて立たせるとすぐおしっこをした。ももこを玄関先に横たわらせ、わたしは家に戻ってももこに飲ます水で薄めた牛乳を用意した。喉が渇いていたのだろう、ももこにしてはかなり飲んだ。
 ももこの夕ご飯は、どろどろのポタージュ状のものに、カツオの刺身のそぼろと粉チーズをトッピングして食欲をそそろうとしたがほとんど食べなかった。シリンダーで口の中に流し込もうとしたが、口に入れてもなかなか飲み込まないのでやめた。無理に食べさせるのが可哀そうな気がしたから。