老犬ももこが早朝にそそうした

 朝から小雨が降り続き、気温は上がらず涼しい。
 早朝というか、時計を確かめたら午前3時過ぎだった。同じ部屋に置いた犬用ベッドに眠っているももこが起きたのを気配で感じ、こちらも目が覚めた。部屋のドアは暑い季節開けてあるので、ももこは部屋を出て廊下を歩き、まだ部屋に戻ってくるのを足音で聞いた。部屋から廊下、廊下から部屋を2〜3回繰り返し、部屋に戻ってきてまだベッドに横たわったのも音で察知した。
 コンセントライトをつけて寝ているももこを確認し、こちらも眠ろうとしたが異臭が鼻をついた。どこにしたのだろうと思ったがももこは眠っているし、朝起きてから確かめようと思い、目を瞑るが匂いが強くて眠れない。すぐ近くから匂う様な気がしたので、起き上がり、心当たりを見ると湿っている。部屋のドアの外に敷いたバスタオルの上にしたのである。眠っているわたしの顔に近い位置なので匂いが強いのはそのため。ももこは少し離れているのでそんな匂わないかもしれない。
 大きなため息をつきたくなる。ももこはちゃかリと自分が眠るベッドの近くでは用をたさなかった。ももこは可愛いが自分のことを優先するしっかりした性格でもある。こちらが割りを食いそうだ。
 眠っている間にもらしてしまうときは自分のベッドを汚すが、起きておしっこをするときは自分が眠る場所から離れたところにする。当然といえば当然である。わたしがもし犬だったらそうするだろう。
 ももこのおしっこはいつもより匂いが強かった。どちらかというと匂いが薄いおしっこをするので、腎臓の排泄機能が衰えているためかと思っていた。匂いの強さが気になる。いわゆるアンモニアの匂いでなく、ことばで言い表せないが別の匂いなのである。
 おしっこを吸ったバスタオルを取り除き、その下に敷いたジョイントカーペットを4枚取り除いた。バスタオルは洗濯機に入れ、マットは匂いが強いので、思い切って石けんと水で洗い、やっと匂いがとれた。
 夜よく眠れなかったので、午前中と午後、2回も昼寝をした。ももこが毎日、夜起きてトイレに行きたがったらどうしよう。11時頃までなら外に連れ出すことができるだろう。柴犬レオの時は夜中でも早朝でも1時間おきに起きても世話をしたが同じようにはできないと思うようになった。ももこにもわたしにも負担の少ない方法を考えるしかない。
 今日のももこはあまり調子がよくない。歩き方を見るとわかる。足取りが重く、早朝と夜の散歩では途中で座り込んでしまった。今まではこんなことはなかった。座り込むのは今日が初めて。無理に歩かせているつもりはないが負担なのかもしれない。


昨日撮った白いグラジオラス
花に蟻がむらがっている