オルセー美術館展に行く

 昨夜はいつもよりも満月が大きく見えるスーパームーンだった。これは今朝の新聞で知ったのだが、昨夜は心ゆくまでお月見を楽しんだ。月の出の頃は、満月室内から見られる東向きの窓のある洋室でお月見。上空に月が移動してからは、外に出て観月した。昨年亡くなったレオと、満月に見守られながら歩いた夜を思い出した。
 満月の余韻があったためか、今日の午前中に仕上げをした駅舎の絵が思うようにいかなかったためか、急に「オルセー美術館展」を観にいく気になった。少し前に電話をもらった浜松の友人から、六本木の国立新美術館で開催しているということを知って、行きたいなとは思っていた。だがいつ行こうと決めていなかったが、今日がその日だったようだ。
 六本木は家からそんなに遠くない。ただ、前に行ったことがあると思っていたが、初めて訪れる美術館でガラスを多用した建物は開放感があって、気持ちが落ち着いた。
 平日なのに思ったより人が多い。サブタイトルが「印象派の誕生ー描くことの自由」だが伝統的な技法、題材にこだわる伝統派と、時代の変化をとらえた表現をめざす印象派を中心とした画家たちの対比が展示によってよくわかる。
 「晩鐘」で知られるジャン・フランソワ・ミレーは、伝統派でも印象派でもなく、バルビゾン派と呼ばれるようだ。「晩鐘」はそんなに大きな作品ではないが、何か大きなものの力を感じる絵だ。この絵を自分の目でしっかりと観ることが出来たのはよかった。
印象派の本領を発揮した(?)風景画を集めた部屋では、絵画に近づいて画家ごとのタッチの違いを丹念に見て回り、その後で離れたところから鑑賞した。モネ、シスレーピサロセザンヌ・・・・・どの絵もすばらしいが特にセザンヌの絵に魅かれた。
 3時間あまりかけて見終わって、展示会場から出ると、一面のガラス壁の向こうでは天気が急変し、雨が降っている。天気予報で午後は天気が不安定と言っていたのでさほど驚かないが、
外が見渡せる建物はいいなと思った。



 今朝気付いたのだが、台所にどこからかコオロギが入り込んで、鳴き続けている。家の中ではいくら鳴いても番いになれるわけもなく、外に逃がしてやりたいがどこにいるのかわからない。


国立新美術館

ガラスの壁がきれい

展示会場のある2階の通路から1階のカフェを撮った

2階の広い通路
同じ2階で二科展も開催していた