桜も桃もスモモも


咲き始めたソメイヨシノ

 昨夜は雨が降り、明けて青い空がきれいな朝を迎えた。老犬レオは夜中一回だけ起き、3時過ぎに眠ったがそのままお昼過ぎまで寝ていた。
 雨戸を開けると、花も緑も太陽の光を浴び、きらきらと輝いているように見えた。若芽はさらに伸び、つぼみはさらに花開く、そんな朝だった。
 気持ちよさそうに眠るレオを眺めた後、デジカメを持って庭へ。まずソメイヨシノを見に行く。まだつぼみが多い状態だが、一部だけ花が咲いている。青い空のもと、開いたばかりの桜の花やつぼみをぎっしりつけた枝が、初々しくのびやかだ。
 乙女椿の丸い愛らしい花はほぼ満開、赤と白の絞りの椿もだんだん花数が多くなってきた。花壇では青い小花を咲かせるワスレナグサが少しずつ花茎を伸ばして、他の草花を圧倒しそうな勢い。負けまいとヒヤシンスのボリュームあるつぼみが空に向かう。
 昨夜の雨。2時過ぎにはもう止んでいたが、レオのおしっこの始末をするため、バケツで水を汲みに外に出ると空気がもわっと暖かかった。春のあたたかさを通り越したようだった。
 ほどよい雨と気温が花たちを急がせているのか。昨日と比べて、花もつぼみも新芽も大きくなり、花数も増え、目を見張った。
 時を忘れ、庭を見て回り、デジカメでこのきれいな瞬間を止めようとたくさんの写真を撮った。
 亡き母が姿を変えて庭にやってくると勝手にと思いこんでいるモンキチョウをこの春初めて見た。やはり、きれいな庭を見に来てくれたのかな。花から花へ、あっさりと飛び去るチョウはそんなわたしの思いなど、知る素振りもない。
 
 庭にどのくらいいたのか知らないが、家に戻るとレオはまだ眠っていた。
 お昼過ぎに起きたとき、カーペットを敷いた部屋でおしっこをした。カーペットがめくれ、木の床ですべってころび、おしっこでからだを濡らした。
 これを見て、カーペットではなく、廊下に敷いたマットに替えようと思った。
 午後遅く、レオが寝ている間に、ホームセンターに行き、ジョイントマットを48枚購入。帰りはお寺に寄り、お墓参り。お彼岸の入りはいつからだったろう。お墓には新しい花を供えたものが多い。
 家に帰り、少し休んで、買ってきたマットを敷きつめた。その前に、本箱を移動し、カーペットを取り除き、床を水拭きできれいにした。
 レオは外での行動範囲も狭くなったが、家の中の行動範囲も狭くなった。昨年は部屋から部屋へ、歩き回ることも多かったが、今は限られた部屋にいることが多い。そそうをするので、わたしがそうさせている所もある。
 だから、レオが動けるうちはできるだけ歩きやすいよう、過ごしやすいよう、環境を整えてあげたい。
 レオがマットを敷いた部屋を気に入ってくれるといいのだが。


桃とスモモの花が咲いている
昨年は桃とスモモがあまり咲かなかったので、
こうして一緒に咲くのを見ると気持ちが豊かになる


ビオラワスレナグサの間から、ヒヤシンスのつぼみが伸びてきた