今日の空

朝の犬の散歩はいつもより遅めで9時ころでかけた。
昨日の寒さに比べて、今日は風もなく、日差しがあたかかい。
こんな日は老犬レオがくるくる回って、ほとんど歩かなくても朝日を浴びているだけでおだやかな気持ちになれる。
今年になって気付いたことだが、朝日が昇る方向には神社があり、毎日、散歩のとき浴びる朝日にはなにか神々しささえ
感じることがある。
いつも行く近くの用水路の桜並木は、葉をすっかり落して寂しい様子だが、あたたかな日差しを浴びて
やわらかな曲線を描く枝先が、空へ空へと伸びているように見える。
寒風が吹く日は、枝先も、枝にたくさん付いた固い花芽も、縮こまって見える。
やはり、冬の太陽の光は人だけでなく、植物にもある種のエネルギーを与えるようだ。
レオが立ち止まってしまったので、青い空にきれいな曲線を描く桜の枝先を飽かず眺めた。
花の季節までにはまだ長い時間が必要だが、こうやって花を待っている季節にも
幸せはあるのかもしれない。