昨日は国会図書館へ、今日の東京は台風の一日

 だいぶ前から関東地方に接近すると予想されていた台風が、予想通り洋上を関東地方に近づきつつある。

 今朝は強い雨が降る時間もあるが、降らないときもあり、レインコートを着てコンビニに買い物に行けた。

 昨日は台風がまだ遠い洋上を進んでいる状態で、空が異常にと言っていいほどきれいだった。昨日の早朝、とつぜん強い雨が降り(早すぎると思った)、長く降らずに止んだ後、入道雲がむくむくわいてきた。威圧するような雲のかたまりを見ながら、バスに乗り、国会図書館にでかけたのである。夏の雲の力強さは見せつけられて、近づく台風の存在をひしひしと感じる朝の空だった。

 国会図書館は平日だがまあまあの混み具合。久しぶりに大好きな歌人である、永井陽子さんについて調べた。古今集に詠われている鳥についての記述や、「高二時代」に投稿した若かりし永井陽子さんの短歌1首に出会うことができた。その短歌は歌人、近藤芳美さんに一席に選ばれていた。

 さらに雑誌「早稲田文学」に掲載された「フォルテ」短歌20首や、「文芸春秋」に掲載の「シャボン玉」と題した8首、雑誌「Moe」に掲載の1首などに出会えた。「Moe」には歌人で作家でもある東直子さんが雑誌の読者として投稿した短歌1首が選歌されていて、たぶん29歳の時だと思うが、歳月の流れを感じた。

 永井陽子さんは2000年に他界され、東直子さんは歌人として歌壇に確かな地位を獲得し、角川短歌賞の選者になられたこともある。生きるという事は傷つけられることもあるが傷つけることもある。

 わたしの知人の娘さんが角川短歌賞に応募した作品が次席に選ばれた時の雑誌「短歌」のバックナンバーを読んだ。小池光さん、東直子さん、米川〇〇子、他一名が選者だった。角川短歌賞に選ばれた作品と次席の作品と、好みという基準と、短歌としての厚みというか可能性というか、別のものさしがあって、そのことをちらりと感じることができた。もういちど、このバックナンバーを精読してみたい。

 なかなか中身の濃い図書館滞在だった。

 帰りは二子玉川に出て、いつものカフェでひと休み。お盆休み中のためか、いつもの平日より混んでいたがなんとか座れた。ラインのキープメモには買いたい品目がメモ書きしてある。冷たいチョコレートドリンクを三回くらいにわけて飲み干した。冷たいものと甘いものがほしかったのでこの飲み物となった。

 小一時間いて、地下のスーパーマーケットへ。予想していなかったが買いたいと思ったものがほとんどない状態、鶏肉はまったくなし。豚肉はアメリカ産のものが4パックほど残っている、牛肉は他に肉より残っているがあまりない。しかたなく、カレー用の牛肉を買った。鮮魚売り場は肉売り場より品数は多いが、この荒れている海から魚が捕れるわけはなく、すべて冷凍物の解凍品だ、客側もこういうことは知っているので魚はどっちかというと敬遠するのかもしれない、日持ちも肉のほうが長いし。 

 ホイル焼きにとどこか外国産の生鮭を買った。

 こんなにがらがらの品数のスーパーマーケットは久しぶりに見た。東日本大震災の時は入店制限があり、品数が少なかった。

 誰も台風のために多めに買いこんでおこうと考えたのでこういうことになったのである。店内ではスマホで家族と連絡を取っている姿もちらほら見かけた。打ちあわせの品がないので何しようかの相談だろうか。

 帰りにバスに乗り、きれいな青空をしみじみと眺めた。空が高くて、刷毛雲というのだろうか、空の高いところに発生する雲がじつに美しく空を彩っている。そこに飛行機雲が重なり、さらに白い半月が浮かんでいるのでうっとりと眺めた。夕ぐれの空は台風など知らんよみたいな、のりであった。