雨の日、歌集を読み、梅ジャムをつくる

 一日中雨が降った。雨脚が強くなる時間もあり、買い物以外は家にいた。

 庭に出ることもめだかに餌をやるぐらい。。

  従妹に青梅を2キログラムほどあげることになったが、昨日の夕方雨が一時的に止んだ時に収穫しておいた。従妹は午後早い時間に車で取りに来た。パンを買って持ってきてくれた。どうもありがとう。わが家から歩いても10分くらいのところに住んでいるので、そんなに大変ではないと思う。

 午前中、熟して落ちた梅を拾い、きれいに洗って果肉を細かく刻んだ。刻んだものを鍋に入れ、グラニュー糖と三温糖を混ぜた。昨日作った自宅用の梅ジャムは朝食に食べた。冷えると甘味が少なく感じられるが、とろみ具合はちょうど良い。梅のうまみが凝縮して味わい深い。二回目に作る今日の梅ジャムは昨日のより少し砂糖を多めにした。

 果汁がたっぷりとしみ出た梅の果肉を午後になり火にかけて煮詰めた。2つの大き目の壜に詰めて、友だちや知人にあげるつもり。

 梅ジャムを作る以外は読みかけの歌集を読んだり、短歌を作ったりした。

 中条ふみ子の全歌集『美しき独断』に収められた第一歌集『乳房喪失』を読み終えた。センセーショナルな歌集のタイトルは編集者であった中井英夫が決めたものだ。この第一歌集は中条ふみ子が亡くなる一か月あまり前、昭和29年7月に出版された。

 歌集から今日の気分にあった好きな歌をピックアップする。

 

陽の中の變哲もなき球根が花さくふしぎにこころ揺れをり (白き莖)

 

無縁なるものの優しさ持ち合いて草食む牛とわれとの日昏れ (白き莖)

 

洗われて陽に乾きゆくブラシが光のたばと見ゆる朝庭 (あかしやの街)

 

生きてゐる楽しさに觸れ朝9時の窓に光れる牛乳のびん (あかしやの街)

 

夕さればやさしくベルの鳴らさるる電話ボックスはあかしやの蔭(あかしやの街)

 

梅雨晴れの朝は白き蛙など生るる楽しき未来も信ぜむ (梅雨季)

 

 

わたしが作った歌も・・・・・・

 

雨の日の小道歩けば唇よりこぼるる「じゃのめでお迎え」の歌

 

このごろの習ひとなりたるエア散歩亡き犬連れて川辺を歩く