近くの川べりに半夏生が咲いた

 陽ざしはあまりないが雨は降らず、過ごしやすい一日だった。

 朝食後、庭に出てまず落ちている梅の実をひろった。地面に落ちてもほとんど傷がない梅の実もある。

 友だちに電話をして、昨日採った梅の実が2キログラムほどあるので、よければ取りに来てくださいと話した。お互い忙しいので、玄関先に袋に入れて置いておくと伝えた。

 伸び縮みする高枝鋏を持ってきて、比較的上の方になっている梅の実をとった。すでに青梅ではなく、やや色づいているが梅ジュースや梅酒に使える。熟している梅もとった。熟している梅は梅干し用で、ことしは3~4キログラムの梅を使うつもりだ。

 家に入り、熟した梅を選り分けて、1キログラム用意した。きれいに洗い、水気を切ったものをLサイズの冷凍用袋に入れて、ホワイトリカーを少量注ぎ、塩を大匙5杯と三分の一ほど入れた。これで梅干し用に1キログラム漬け込んだ。

 さらに熟して傷んだ(地面に落ちるなどして)梅を、水をなんどか変えてきれいに洗い、傷んだところを取り除いて、果肉を細かく刻んだ。大きめの鍋に刻んだものを入れた。大きな笊一杯分の梅の果肉を刻み終えて鍋に入れ、グラニュー糖を入れた。

 梅干しや梅ジャムの仕込みを終えて、昼食を食べ、また庭に出て、高枝鋏で梅の収穫をした。もいだ梅は3つの袋に1キログラムあまりを入れて、家の前の道の端に並べて、自由に持って行ってくださいと張り紙をした。

 ここまでして疲れが出てしまい、広縁に横になると玄関の呼び鈴がなり、さきほど梅を取りに来た友だちが来て、しし唐を使った手作りの味噌を持ってきてくれた。

 広縁に再び横になり、しばらく眠った。

 目覚めてから、さきほど家の前に並べた梅入りの袋を見に行くと、3つともなくなっていた。持って行ってくれたことを確認でき、少しうれしかった。

  近所の店に買い物に行き、その帰り、近くの川べりの道を歩いた。少し前に小さな雛だった軽鴨が大きくなって、親鳥とまだ群れているのが目に入った。あんなに小さかったのに、もうほぼ一人前の大きさ。羽ばたきの練習をしているものもいる。雛の時は十一羽だったが一羽減って十羽になっている。親鳥とあわせて十一羽の大家族である。

  

 軽鴨が泳いでいる同じ川に、半夏生の小さな群落がある。白い花が咲くと、葉っぱも白く化粧をする。