朝4時頃目が覚め、外は真っ暗だった。南東の空にひとつ輝く星が見えた。
冬と比べ夜が明けるのが早く助かった。
今日も不安定な天気。朝から晴れ間が出たが気温が低く、早朝の寝室にはガスストーブ、居間に移動してからはエアコンを入れた。
いつからか気がついたら空が雲に覆われ、洗濯ものを取り込んでしばらくたち、雨が降りはじめた。
今日、4月1日は新元号が発表される日。
テレビを見ていると12時少し前に菅義偉官房長官が現れ、新元号を書いた額を受け取った。入れ物から伏せて出したとき、ちらっと上の文字が見え、おやっと思った。「令」の字だったから。
すぐ額は掲げられ、新元号が「令和」とわかった。
万葉集のなかにある梅を詠った三十二首の詞書き《序文)からとったものだ。
「令月」とは佳き月、旧暦の2月を表すらしい。「風和らぎ」ということば、梅が咲くころのかすかに春を感じる風だろうか。
漢和辞典で調べ、「令」の字がピンと来なかった。命令、律令など上から押しつける意味がある。「令嬢」「令夫人」などに使う令もエリートの匂いがする。
元号が万葉集からとられたことはとてもうれしいと思う。万葉集が好きだし、和歌は日本の大切な文化だからだ。
気に入らないところは時間がたてば、気にならなくなるかも。
気になったら西暦を使えばよい。2013年頃からなぜか西暦を主体に使うようになった。平成何年かは新聞を見てときどき確認するていど。
わたしの家族がひとりひとり、一匹一匹と去って行った平成が終わろうとする。
犬たちは今も静かな気配となってわたしのかたわらにいてくれる。こころのなかでさまざまな励ましの声をかけてくれる。
思えば母が平成を迎えたのは72歳のとき。わたしはそれより少し若いだけでそれほど違わない。
そう思うと次の時代は余生。なるべく楽しんで生きたい。
わが犬の気配にそわれて平成の最後の四月を生きむとしたり