夢の話

 だいぶ前に見た夢だが、今日、ひらめいて、なんでこんな夢を見たのかがわかった。
 晩秋から冬にかけて、午後になると部屋に光がいっぱい差し込む季節、居間でわたしは目が覚める。壁か障子かに手でつくったオオカミの影が見える。それを見て立ちあがり、隣の部屋に行くと父親がベッドに寝ている。こういう短い夢だった。
 夢の中でわたしは居間で昼寝をしていて、目が覚めたのだ。オオカミのかたちの影がくっきりと印象に残っている。手で作ったオオカミの影の意味がわからなかったが、それがわかったのである。
 こどもの頃、父が自分の手を組んで、オオカミのかたちにして、遊んでくれたのを思い出した。そのころは買ったおもちゃなどほとんどなかった。こんな遊びでもこどもの心に強い何かを残したのである。
 父親が遊んでくれた思い出といえば、こんなのもある。夜寝る前に、こわいお話をしてくれたこと。ある村に悪い化け物だか怪物がやってきて、村人に人身御供を要求する。深い山の中の神社に、人身御供が入った箱を置くのである。なんども要求され困った村人に、化け物退治を申し出る強いサムライ(?)がいて、身代りになって箱の中に身をひそめる。神社に置かれた箱に恐ろしい化け物がやってきて。箱をあけると・・・・・・・。とこんな話だった。化け物が登場するときの話し方は迫力があって、そこでわああ―と声をあげたのを覚えている。こわいけれど、この話を聞くのが好きだった。
 あとは。お風呂に入るとき、石鹸を入れた石鹸箱をタオルでおおって、水をかけてたくさん泡を作って遊んでくれた。たわいもない遊びだが、これも好きだった。このたわいもない遊びのひとつが、手で作ったオオカミの影だったのである。
 誰かが人間の脳は過去、現在、未来の区別がつかないと言っていた。こどものころの記憶と、現在がとっぴょうしもなく結び付いた夢だった。でも夢を見た本人にとっては目の前の現実よりはるかに、不思議なリアリティがある夢だった。


 庭で2つの水がめに、メダカを飼っているが、ひとつのほうはたくさん産卵して、孵化した子メダカがあちこち泳いでいる。カメには水草が成長して、親メダカが身動きできないほど(大げさか)になっているが、この状態のほうが、子メダカにとって好都合なのである。
 というのは親メダカは動くものに反応して食べようとするので、子メダカは親のえさになってしまう。水草に産んだ卵も食べてしまうのだ。
 そんなわけで、無事に卵からかえった小さな小さな子メダカを、今日は親から離し、別のガラス瓶に入れた。体調は5ミリあるかないか。目がよくないので
困難な作業だったが、動くからなんとかつかまえることができた。

金魚藻がいっぱいの水がめ、メダカの親子がいっしょにいる

こちらは13,4匹の子メダカを移したガラスの器



 朝9時ころ起きた老犬レオ。午前中から午後早くにかけて外に出たがり、庭に放しておくと、なんどもわたしの目を盗んで、駐車場や道路に出てしまった。
かなり蒸し暑いので、外にいると疲れるのではないかというわたしの心配など関係ないみたい。もしかしたら、暑いので水分の補給に、水を薄めた牛乳をたくさん飲ませたので、トイレが近くなったのかもしれない。

午前中、駐車場まで自分で降りてきたレオ。
暑くてたまらんという表情