東京は快晴の空。
新横浜駅からのぞみに乗り京都へ、さらに近鉄奈良線の特急で奈良駅に着いた。
近鉄奈良駅近くの興福寺に、道を聞きなが向かった。そんなには参観者が多くないがそこそこいる感じ。
国宝の五重の塔が明治以来の修復工事に入った。完成は令和17年とのことだ。まだ五重の塔の姿は見れるが、ほどなく建築物全体がおおわれてしまい、まったく見ることができなくなる。
興福寺で一番印象残ったのはやはり阿修羅像だ。この奈良の旅は興福寺での阿闍羅に会いに行く旅といいたいくらい、会いたかった。思ったよりか細い少年のからだをわたしたちにさらしている。
細い細い6本の腕、三面のお顔。腰にはペプラムのようなひらひらの飾り布がたれている。おみ足は素足でサンダルのようなもの。
正面のお顔はキリッとした美少年で、眉間にややしわを寄せて苦渋の顔にも見える。遠くを見ている。右顔はさらに苦悩を深め、苦しいほどだ。怒りもみえる。
左のお顔は唇をかみしめ、泣き出しそうだ。
お釈迦様の守護神という立場だが、守るより自らの内面の闘いに挑んでいようにも見える。
遠くをを観ている阿修羅のそのまさざしをわたしも共にしたい。という感情も沸き上がる。