オカメ桜に目白が訪れた

 陽ざしがやわらかく注ぐ、風のないおだやかな日曜日。

 朝は早めに目が覚め、床を離れたのは6時少し前。NHK短歌を見て、テレビ体操をやり、俳句も見た。

 今咲いている花たちを見てみたいと庭に出た。ほぼ毎日、庭に出ているが見ているようで見ていない。見ている花もあるが見ていない花もある。日々時間が過ぎ、季節は移り変わっていくのに。春という季節の、今日しかない、いやこの時間にしかない瞬間に出会いたい。

 今年はつぼみが少なく寂しく思った青紫色のクロッカスだが、おくれてつぼみが上がってきたのを見ることができた。冬の乾燥か、日当たりの少なさか、密集しすぎか、何かの原因があって蕾が出るのが遅れたのだろう。

 花が咲いた苗を植えてから数年立ち、細々と球根を育み咲き続けているミニ水仙を見た。春の短い時期に咲く、この花は思い出がいろいろある花だ。

 いちばん心を動かされたのは、庭の奥の方に植えたオカメ桜に目白が訪れたのを見たとき。梅の木につがいの目白が来るのはよく見たが、オカメ桜に来ている目白を見るのは初めてだ。梅の枝と比べて繊細なオカメ桜の枝をしなわせながら、つがいが枝を移動している。下向きの小さな花にくちばしを差し入れて、夢中になって蜜を食べている。

 デジカメで目白を追っているあいだはぜんぜん気にせず花から花へ移動していたが、かゆくなった首元をかこうと手を動かした途端、木から飛び去った。手の動きは気に入らないようだ。

 

目白のシルエットをカメラがとらえた

つぼみの数が少し増えて期待がふくらむ

早めに咲いて終わった花も見える、クロッカスの群れ。こちらは比較的日当たりがいい

駐車場の後ろに植えたミニ水仙はふたつ咲いている、まだ咲かないつぼみがふたつある

 

 午前中は庭を見たり、パソコンに向かって、昨日と今朝詠んだ短歌をワードに入力した。短歌の数はたくさん作れるが、これがいいと自分で思える短歌はそんなに多くない。一日一首でも、これがいいと思える歌を詠みたいものだ。