澄んだ碧空がひろがり、昨日よりあたたかい一日となった。
今日はわたしの誕生日。ウクライナへのロシア侵攻が始まり、不穏な世界情勢の中で迎える誕生日だ。
早朝5時半ごろ、ラインの着信音が鳴り、スマホを見ると友だちからの誕生日お祝いだった。すぐには既読にせずに、起きて朝食を食べてからお礼のラインを送った、ラインを少しやり取りしたところで友だちからライン電話が・・・・。お互いの声をしみじみ感じながら短く話した
他にも歌会の準備をするなど朝からあれこれやっていて、今日が燃えるゴミを出す日であることを忘れていた。9時少し前に気づいて、ゴミを出そうと玄関の扉を開けると傘立ての上の紙袋が目に入った。袋の上のほうに「ハッピー、バースディ!」と書かれた一筆箋が貼られていた。近所の友だちからだった。
袋の中には小さな箱と、小さな紙袋が・・・・・。家に持って入り置いてから、ゴミ置き場にゴミを運んだ。
小さな箱はチョコレート、袋のなかは小袋の海老煎餅だった。
友だちにさっそく電話をしてお礼を伝えた。老犬ももこと仲が良かった柴犬の飼い主さんで、ももこがいた頃も亡くなってからもよく散歩をした。ももこちゃんと一緒に歩いたね、ももこちゃんが(いまもいっしょに)いればいいのにね、とももこのことをよく口にした。
朝から他の準備もしていて、昨日買ってきたおから(豆腐の搾りかす)を煮るため、ニンジンや油揚げ、青葱などを切った。ぬるま湯に漬けておいた干しシイタケがやわらかくなったので、細長く切った。
切ったものをぜんぶ油で炒め、しんなりしたらおからを入れて少し炒めて、出汁とシイタケのエキスが出た漬け汁を入れた。みりんと醤油で味付けをしてしばらくまぜて煮詰めて出来上がり。おいしくできた。
早めの昼食を食べ、いつのようにバスで最寄り駅まで行き、電車に乗って武蔵小杉へ。
今日の歌会は6人。その一人が調子が悪いけれど無理してきたので、大きな声が出せないのでごめんなさいと言った。もしかしたら、わたしが渡すものがあると言ったので、無理して来たのだろうか。
歌会の間、その人は確かにいつもより発言が少ないように思えた。
わたしの歌に対するみなさんの評価はよかった。わたしは満足していないが(可愛げがないけど)。歌会の途中、友だちから誕生日祝いのメールが届いた、休み時間に読んでお礼は後で送ることにした。
歌会のあとは4人でいつもの店に行った。ひとりは違う店で夕食を食べ、後で合流。3人は珈琲とティラミスのセットを注文した。歌会とは違う話で盛り上がった。
帰りの電車で、着信記録が入っているのに気づいた。駅に着き、コールバックすると今日が誕生日なので電話をしたと。これにはびっくり。ぜんぜん電話をしてくれることを予想できなかったから。
今回の誕生日はわたしの誕生日史上、いちばんお祝いをしてもらった誕生日。長く生きていればこういうこともあるのだろう。
誕生日を覚えていてお祝いしてくれたのが母だけという時もあったが、その母が亡くなってもこうして電話やメール、ラインをくれる人がいる。ケーキを買ってくれた人がいるし、チョコレートをくれた人がいる。お母さん、わたしは生きていますよ、まだこの世で。
冬枝は線香花火のこまやかさ無数にひろげる川辺の楓
感傷の涙は空にほうり投げきさらぎ曇天わたしは生きる