朝の目覚めの時に

 曇り空で風があり、暑さがおさまったので過ごしやすい日曜日となった。
 昨夜は早めに眠りについたが日付が変わる頃、老犬ももこが目を覚まし、くぐもった声を出した。トイレの要求なので起きてももこを抱き起こし、家の前の道路に出た。数回おしっこをし、少しだけ歩いて家に戻ると、ももこはまた眠りについた。
 朝5時頃、夢から覚める前のほんのわずかな時間、わたしは夢と現の間でももこの食事について考えていた。ももこはドッグフードを食べさせようとすると歯ぎしりをすることが多く、食べられなくなる。療法食の缶詰はももこの好物だが、値段が高い。ももこが一日の食事量を缶詰だけでまかなおうとすると一日1200円近くかかる。このことがわたしの頭の中に引っかかっていたのだろう。夢と現の中で、ももこがいつまで生きられるかわからないからできるだけ好きなものを食べてもらおう、1日1缶くらいならなんとかなる
 こんなことを思いながら目覚めて目の焦点が合うと、視線の先に目を見開いたももこがいた。ももこはやっと起きたわたしをひたと見ている。かなり切羽詰まってトイレに行きたいと訴えるももこの様子に飛び起きてすぐ準備をし、ももこを抱いて外に出した、おしっこを数回とうんちをした。間に合うタイミングで目が覚めてよかった。
 ももこはいつまで生きられるかわからないと思ったわたしの心の内などわからなくて当然だが、そう思いながら目覚めた視線の先にももこがいたので、なんとなく悪いことをしたように感じた。わたしだったら相手がこんなふうに思っていたとしたら嫌だから。
 未来のことは考えないようにして、今現在のももこができるだけ気持ちよく過ごせるようにしたい。とはいってもやはり考えてしまう自分がいるのだが。

 陽射しがなくて暑くないので午前中、午後と庭仕事に精を出した。梅の徒長枝を高枝鋏で切り、花壇に花苗や種から育てた百日草の苗を植え、駐車場の横に置いたプランターに種から育てた朝顔と百日草を植えた。ツツジの葉が害虫に食われたので薄めて使う殺虫剤を噴霧し、インパチェンスを奥庭に置いたプランターに植え、スモモの収穫もした。スモモは昨年の今頃、ももこと分けって食べたことがなつかしい。甘くて水分の多いスモモがももこは大好きで、スモモを食べるわたしのそばから離れなかった。昨日、試しに小さく切ったスモモをももこの口に近づけたら、口に含みはしたがもぐもぐして口の横から出してしまった。食べたいけれど食べられないのかもしれない。クッキーなどの固形物も口の中でもぐもぐして、半分くらしか食べることができず、残りは口の横からぽろっと落ちてしまう。

今年のスモモは数が少な目だが、その分大きなものが多い

’テンダーピンク’と言う名前の大輪のダリア

今日のももこ
外に行きたいと訴えているがまだ余裕があるように見えた
外に連れ出すと、おしっことまたうんちをしたので見た目より緊急だったのかも