陽のあたる家を描く

 おだやかな秋晴れの一日となった。家に遊びに来てくれた友人が電話をくれたがあいにく出ることが出来ず、こちらから電話をかけた。
 一昨日、車で駅まで送ったとき、友だちは車に傘を置き忘れた。助手席に座っていた友人が駅前に着いてドアをあけたとたん、びっくりするほど早く外に出た。傘を持って行っただろうかと思い、別れた後、車を発進させるとき、ちらっと隣を見ると、足もとに傘があった。取りに来るだろうかと思ったが来ない。傘を持って追いかけても間に合わないかもしれないと思ったが、十数メートル先の止められるところに止め、改札口に向かうと友だちがゐて無事手渡すことが出来た。このお礼も言いたかったとのことで、電話をくれたのである。
 友だちが昨日行ったチューリッヒ美術館について話した。開館前に着いたので、人も多くなく、ゆったりと自分のペースで展示した絵を鑑賞できたようだ。やはり、今回の目玉であるモネの睡蓮の絵がすばらしいとのこと。わたしも来月行く予定なのでとても楽しみだ。
 昨日あたりから、急に絵が描きたくなった。昨夜は日付が変わる少し前に絵が描きたくなり、コンポートに載っている冬蜜柑を描いた。
 今日は写真を見て、近所の陽のあたる家を描いた。昭和の雰囲気がある木造の平屋建ての家である。
 少し疲れがたまっているので数日休んでから、またスケッチにでかけたい。


「青緑色のコンポートの上の5つの蜜柑」
鉛筆で下描き、水彩色鉛筆で蜜柑を塗って、水を含ませた筆でにじませた
30分もかけず描いた



「陽のあたる家」
秋の陽射しが木造の家に降り注ぐ
長い時間を刻んだ家は、昭和という時代を生きた父母を思い起こさせる