今日も東京は酷暑になった。早朝といっても6時半ごろ、久しぶりに散歩にでかけた。仏壇のレオの写真に話しかけけた。いっしょに来るでしょ?
家を出てすぐ、よくご自宅に遊びに行く犬友だちの奥さんと愛犬に会い、少し立ち話。日傘を置き忘れたので後で取りに行くことを伝えた。用水路を下流に歩くと、別の犬友だちの奥さんに会った。こちらは2匹の愛犬を連れている。歩く方向が同じなので、話しながら歩いた。この方も〈さきほどの奥さんもそう)調理師の免許を持っていて、愛犬のために手作りの食事を作っているとのこと。老犬で歯が欠けてしまい、砂糖抜きのカスタードプリンやフレンチトーストが好物で、奥さんはジャムをつけていっしょに食べているそうだ。
途中で別れて、多摩川の河原へ。犬連れの姿が何人か見かけられ、レオとよく散歩していた頃を思い出した。あの頃と何も変わっていないような気がした。連れている犬と人が変わっているだけで。
暑くなる前に家に帰った。午前中早い時間にさきほどの友だちの家に日傘を取りに行き、すすめられるままに家に上がってしばらく話した。
偶然にある映画をTVで観るまでは、いつもと変わらない一日が過ぎていくような気がした。映画はBSチャンネルで放映され、何回か観た映画だった〈劇場とDVDで)。クリント・イーストウッド監督・主演の「センチメンタル・アドベンチャー」という映画である。
中年のカントリーソングの歌手が甥〈妹の息子〉といっしょに車でオーディションが行われる町まで旅をする。映画を観たのは途中からで,甥が運転する車で彼がギターを手に自分で作った歌を歌っているシーンだった。この場面で一気に映画の世界に入り込んだ。クリント・イーストウッドはこの時何歳だろう。あまりにもかっこよくて、鳥肌がたった。
車には故郷のカリフォルニアで余生を過ごしたいと同乗した祖父や、歌手志望の少女などが加わり、途中別れたりもあるが、歌手と甥は目的地の街にたどり着く。だがオーディションの最中に肺結核を患う彼は咳こんで歌い終えることができない。自分の歌を多くの人に聴いてもらいたいという思いがかなわないまま終わりそうになるが、最後のチャンスが訪れる・・・・・・。
カウボーイハットというのだろうか、テンガロンハットというのだろうか。帽子をかぶったクリント・イーストウッドがかっこよく目が吸い寄せられた。この帽子がこんなに似合う人は彼以外にいないのではないか。
歌の才能はあるが、レコードを出す機会に恵まれず,流しの歌手として一生を終える男の、自分の歌を最後にこの世に残したいという思い、自分が生きた証を残そうとする姿が苦しいくらいに迫ってくる。クリント・イーストウッドは俳優としても監督としても天才だと心から納得した。
どんな一日も同じ一日はないと思った。いつもと変わらない一日に思えても、すべては変わっていくのだと。今日は愛しのクリント・イーストウッドに再会できた、特別の一日だった。
今日の花壇はこんなふう
もう少し花の色がほしいと思いつつ、花苗を手に入れる機会がないまま
夏が過ぎていくのか