秋涼の一日、武蔵小杉の歌会へ

 朝から空気がひんやりとしている。夏は静かに扉を閉めて、出番を失った役者のやうにいなくなった。

 季節の変わり目にいつも思うことだが、妙な寂しさがある。

 今日は武蔵小杉の歌会の日だが、いつもと違って午前中に開かれる。朝、6時前に起きたが出かけるり準備に余裕がなかった。

 次の歌会のための短歌を3首選んで原稿用紙に書き、住所氏名をかいた封筒におさめたり、今日の歌会に出されたみなさんの短歌から3首選んだりした。

 それでも乗る予定だったバスよりひとつ早いバスに乗ることができた。バスが遅れてくれたためだ。

 歌会はひとりが少し遅れて来るので、3人だけである。歌会の前に先週、参加した伊豆山歌会の話をして、賞をいただいた短歌をみなさんに見てもらった。どんな歌会かも少し話した。

 3人の歌会が始まり、40分くらいたったとき、遅れたひとりがやって来た。家の床のリフォームで工務店の人が来たので家の鍵を預けたとのこと。昼食のとき、家を出るからとのことだ。

 午前中は午後よりも会場を使える時間が1時間短いが、人数も短歌も少ないので、2時間あまりで終えることができた。3時間は使えるのだが。

 歌会が終わり、ちょうどお昼の時間なので、駅前のわりと良く行く店に入った。広場に面している店で、一階のテラス席(半分アウトドアみたいな席)に座った。ソファとクッションがあり、居心地がいい。ひざ掛けを貸してもらった。4人のうち、2人は季節のパンケーキを、2人は生ハムとグリル野菜のパスタ(ジェノベーゼソース)を注文。

 季節のパンケーキは洋ナシとバニラクリームがのっていて、メレンゲがたっぷり入ったふわふわの仕上がり。パスタはグリーンのジェノベーゼソースとレタスなどの生野菜、茄子やアスパラガスのなどのグリル野菜、生ハムがおいしかった。

 ただ、小さなトラブルともいえない出来事があった。仲間のひとりが茶色のボタンが落ちているのを見つけたが、自分が着ているものとは思わずに店に置いてきてしまった。あとで、自分のカーデガンについていたボタンと気づき、店の電話番号をわたしに聞いてきた。レシートには書いていなくてネットで調べて、仲間に教えて、電話をしたが見つからなかったそうだ。

 念のためわたしも電話をして捜してもらったがなかった。あのとき、店の人に届けるかすればよかったが後の祭りである。

 

パスタと

パンケーキ