昨日は和楽器の音色を楽しんだ

 土曜日は友だちに誘われて和楽器の演奏会「くちずさむ和楽器の音色」にでかけた。
 東京メトロ半蔵線・半蔵門駅から歩いて10分ほどのところにある国立劇場小劇場で開かれた。
 チケットを友だちよりいただいた。開演の35分ほど前に到着し、とてもいい席に座れた。
 和楽器がそれほど好きというわけではないが、いちどベトナムの伝統楽器と共演した雅楽の演奏会を聞いたことがあり、関心が持続していて聞いてみたいなと思った。
 曲目は「八千代獅子」「太食調調子」「越楽天」「六段」など伝統的な曲から「星に願いを」「君をのせて」ビバルディの「四季」よりの「春」などポピュラー、クラシックを織り交ぜ、独創的あ編曲作品もあった。
 開演と同時に会場が暗くなり、なぜか眠気に襲われた。胡弓の音色がここちよく眠気を誘ったのかも。眠気を追い払い、聞き続けた。
 篳篥(ひちりき)やしょう、龍笛、楽琵琶、楽筝の雅楽器の演奏を聞きながらだんだん興味が湧き、目が覚めてきた。特に篳篥の独奏は聞き応えがあった。あの小さな楽器、しかも葦の茎を割りリートに使っている。、響き切り裂くような強い音、ころがるような音、ため息のようなやわらかい音・・・・・音の自由自在に聞き惚れた。
 その後、雅楽器でスタジオジブリの作品の主題歌となった「君をのせて」(久石譲 作曲)を演奏。この曲が好きなので楽器の個性を生かした合奏を楽しんだ。しょうという楽器は、演奏の後、楽器内の水分を飛ばすためにヒーターにあてるという作業が必要であまり長い演奏は得意でないようだ。
 砂崎知子さんのソロの筝に、三つの筝と十七弦の筝ひとつが合奏する「春」、独奏の筝にさらに多くの筝や尺八、三味線などが合奏する「富士賛歌」は今回の演奏会でいちばんの迫力で全身で音を聞いた。
 最後は「和の音絵巻」という題で、今回の演奏会に参加したすべての和楽器雅楽器が合奏した。「越天楽」「六段」「春の海」の曲を演奏し、最後に「春の海」が「越楽天」へとつながっていく、意欲的な編曲。ナビゲーターの方によると「黒田節」のメロディも織り込まれたそうだが気づかなかった。
 楽器どうしの呼応するような演奏、音色の違いが豊かさとなり、ひとつの音も聞き逃さないように聞いたのだが。


かりかりと桜落ち葉を踏みながら平成最後の秋が過ぎゆく

 見下ろしに電車が行くいつも乗るわれを乗せずに走る電車が

 電線がりぼんのやうに揺れている水面の奥に秋空深し



庭に6本植えられた乙女椿のうち1本だけ花が咲き始めた