朝顔の残り花

 

6月頃、4つの鉢やプランターに植えた朝顔だがそのうち2つは株を抜いて始末した。まだ残っている2つの鉢のうちひとつに今朝、花が開いていた。
 7月から9月にかけて咲く朝顔とは違う風情を感じてしみじみと見やった。だんだん気温が低くなる季節に最後の力を振り絞ったかのように咲く花はなぜか愛おしい。
 花壇を見やるとシジミチョウが飛び交い、赤茶色の蝶も飛んでいる。夏の間と同じ蝶ではあるがやはり違う。その先に冬がある今の季節だから、見る目が違ってくる。蝶は成虫で冬を越すのだろうか。それとも蛹で。こんなことも知らないなんて、といまさらのように気づいた。
 さて蝶の冬越しのしかたをネットで調べて見ると、蝶の種類によって違うことがわかった。成虫で越すもの、幼虫で越す種類,蛹、卵で越すもの。葉っぱを食べる幼虫は葉がある限り、冬眠をしないで冬を越すこともあるとか。
 花が終わりかけているプランターに植えた百日草の下に黒い糞のようなものがたくさん落ちているので見ると、茎に大きな茶系の幼虫がいた。百日草の葉を食べている。この前、朝顔についていた幼虫と同じ種類のようだ。あの時排水溝に捨てないで違う朝顔の鉢に移動させたがもしかしたら百日草の葉のほうが繁っていたので自分で移動したのかもしれない。3メートルくらいしか離れていない。
 なんの蝶か蛾か。やたら大きくて大食いの幼虫をどうしたものか。

 秋の陽に動かされ犬の名を呼べば朝顔の残り花ひらきたる 
 
 老いてゆく愛犬の世話の疲れをこぼす友に言へること少なし

 今日を生きこの庭に来たる野の鳥なりわれもここに生きているなり