五月の夏日、マチス展に行く

 5月なのにもう真夏の暑さ。入場予約したマチス展に出かけた。

 出がけに咳き込んでしまい、バスの時間に間に合わなかったので、歩いて最寄り駅まで歩いた。青天の陽射しをあびながら、坂道の多い15分あまりを日傘をさして歩いた。

 JR上野駅から公園口を出て、東京都立美術館へ。11時から12時の時間帯を予約したが、この時間帯は混みやすい時間かもしれない。

 この美術館は下から上へエスカレーター展示会場を移動しながら鑑賞する。初期の、あまり個性を感じさせない油絵から、自分自身の表現を探り、希求する過程が具体的な作品で示されているのがいい。

 やはり、後半のマチスらしい油絵に感嘆した。実に不思議な空間構成たがひとつの平面に見事に構成されている。花を活けた花瓶、テーブル、テーブルの上のもの、法螺貝、その他。それらをまとめるものは色が関係しているかも。色の使い方の巧みさが構成を美しくしている。

 晩年、マチスは大病をし、車椅子の生活を送りながら絵を描いた。そのアトリエや製作の様子を撮影した写真も展示されていた。戦場写真家として著名なロバート・キャパが晩年のマチスのアトリエを訪れたとき、撮影した写真もあった(これはプリントが売店で売られていた)。長い棒の先に絵の具をつけて絵を描いているマチスの姿を撮っている。あえて線をたどたどしくするためにこの方法を選んだのだろうか。ピカソが絵は下手くそな方がいいと言ったと聞いたことがあるが、共通するものを感じる。

 鑑賞を終え、会場と続きになっている売店では、さまざまなマチスの作品をモチーフにしたグッズが揃えられている。マグカップとTシャツに手が伸びそうになったが我慢した(笑)。それでもいくつか買った。イヤリング、一筆せん、ポストカード、その他。


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