おだやかな初秋の日曜日



 朝から晴れて陽射しは降りそそぐが湿度が低く、さわやか。風もあまりない。こんな快適な日があるのだとグランプリ賞でもあげたいくらいの天気。
 昨夜お腹をこわしてその後は落ち着いているが消化のいいものを食べつつのんびり過ごした。やりたい庭仕事はいくつかあるが体調を考えやめた。
 代わりに、家で本を読んだ。読み始めは最後まで読み終えるだろうかと危ぶんだ本だが、あと30ページほどまでこぎつけた。『茂吉秀歌 赤光百首』(塚本邦雄著)である。一時、著者である塚本邦雄の文体というか言い回しがくどいと感じ(表現の見事なところと表裏一体なのだが)、何日か読まないときがあった。このまま読まないことになるかなと思ったがやはり読みたくなり、ここまで来た。
 あと少しなのでここで放棄はないだろう。
 塚本邦雄の写実派の歌人に対する容赦のないもの言い。小気味がいいし、共感はできるが言われたほうはたまったものではないだろう。驚異的な観察力があり、ことばの選び方が鋭い。想像いや妄想が過ぎておいおいどこまで行くの?と思うことがあるがこれも魅力のひとつ。
 ひさびさの本格的晴天なので、洗濯機を2回まわした。大きな洗濯ものもした。この時期にやる恒例の座布団干しは午後になって気づいたがもう日が傾きかけていた。明日も晴れるということなので明日にしたい。
 庭の柿の木は今年はあまり実がついていないが朝から尾長がやってきて盛んについばんでいる。耳ざわりな鳴き声、尾っぽが長くからだが重たそうであまり好きではないかも。甘い柿の実が好きなひよどりも尾長がいると遠慮するみたい。尾長もひよどりも食べ方は乱暴である。



しろじろと百日紅の花咲き残る老夫婦の住む門燈のうへ

父母に今日はひ孫の運動会と語りかければ柿の実落ちる

ゆうされば多摩川の河原のたまりみず対岸の灯をともしていたり

雨上がり冷えゆく空気にほそほそと庭のこほろぎ鳴いているなり

手入れをば怠りがちな庭わがさまのやうに眺めまわす

種蒔かれ芽生えをはたす春の花 雨に打たれてひれふしたり


ほととぎすの花
このブログを始めた最初の日の写真の1枚がほととぎすだったので思い出深い

秋明菊の写真はなかなかうまく撮れなかったが今年はまあまあの写真が撮れた
白い花、赤い花は写真に撮るのがむずかしい