老犬ももこのそそうにがっかり。

 ときどき老犬ももこと気持ちが通じ合っていると思うことがある。だが実はそうではないと思うこともある。
 年のせいか、トイレが近くなり、一日に何度もももこを外に出すようにしている。午前中3〜4回、午後3〜4回、夜眠るまでに3回くらいはももこを外に出していると思う、だがこれだけトイレの回数を増やしても油断すると部屋の中でおしっこをしてしまうのだ。
 夕食を食べたももこをすぐ外に出しておしっこをさせ、家に戻ってケージの中に入れた。わたしが食事をするときはいつもケージの中に入れている。20分くらいで食事を終え、簡単に後片付をして、歯磨きをする間もケージに入れておいたが、ももこがそわそわしているので出した。するとすぐ隣の8畳間に行き、おしっこをしたのである。
 多分、ケージに入る前におしっこをして30〜40分くらいしかたっていないだろう。このくらいの時間でも我慢しないというかできないというか。
 昼間、ももこの散歩の後、近所に買い物にでようとしたらももこがまた外に行きたそうにしたので、買い物につきあってもらった、二か所のお店に寄るのでどうかなと思ったが、しっかりと歩いてくれた。ももこと買い物に行くのは、この家に来てから数えるほど。だからいい時間を持てたと思った。
 だが夜になり、ちょっとした油断でももこがそそうをし、気持ちが沈んでくる。何をしても、ももこがそそうをするのはとめられないという無力な気持ち。
 今日はがっかりしたけれど、明日はももこと気持ちが通じ合えるかもしれない、そう思うことにした。

黄色の実をつける千両が色づいてきた