2日続きの外出で疲れた

 おだやかな晴天の一日だった。早朝から夕方までどの時間の空もきれいだった。変化する雲の形を見ていると飽きない。
 昨日に続いて今日も外出。昨日と同じ町に出かけたので、午前と午後に分けて一日の外出ですませることがきたのだがあえて2日にわけた。老犬ももこを留守番させるのであまり長い時間外出したくないのと、こちらもお昼をはさんで二か所で用事をすませるのが大変に思えた。
 だが二回にわけて外出しても疲れたようだ。昨日も今日も出先から帰ってきて昼寝をした。
 夕方近くになり、昼寝から目を覚まし顔を上げると老犬ももこが広縁で眠っているのが見えた。なおも横になっていると、ももこが歩いて近づいてきた。こちらが横になったまま、ももこを見上げるとあごのところがたるんでいるのが目に入った。その下もたるんでいて、横に開いた後足の間に垂れた尻尾が見えた。
 ももこは年寄りなんだとあらためて思ったら急に悲しくなり涙でじわっと目が熱くなった。立っているももこのそばで泣いてしまったが気を取り直して起き上がった。ももこがこうしてわたしのそばから離れないのは外に行きたいのではないかと思ったからだ。
 散歩に誘うとももこはうれしそうについてきて、足取りも軽く夏以降いちばん長い距離を歩いた。きれいな空をときどき眺めながら、ももことこうして長めの散歩を楽しめるようになってよかったと思った。
 秋の雲がひろがる空を鳥たちが群レをなして飛んでいる。その中に緑色のインコの集団がいて、神社の椎木に群がり、どんぐりの中身だけを食べて殻を地面に落としていた。足元についばんだ殻が落ちてきた。辺りに殻がたくさんころがっている。鳥たちも食欲の季節のようだ。