午前中はお墓参り、午後から雨が強くなる

 朝から曇りだが、雨はまだ降っていなかった。老犬ももこさんと庭に出て、トイレをさせ、庭で少しだけくつろいだ。ももこさんにとって庭は。匂いを嗅いだり、用をたす場所だけでなく、腰を下ろしてのんびりできる場所になってきたようだ。ももこさんをかたわらに、姫リンゴの花が満開になったのを見て、何本か枝を切ってお墓参りに行こうと思いついた。
 枝が混み合っているところを透かすように切り、チューリップや矢車草の切り花を加えて花束をつくり、お寺に行った。ベニバナトキワマンサクのマゼンタ色の花が鮮やかな壁面をつくっていった。ふつうの家なら2階まで届く高さである。近寄って花を見ると、下向きに火花のような細い花が無数に咲いている。一昨年6月に亡くなった柴犬レオがいたとき、多分、2012年の同じ頃、お寺を訪れ、鮮やかな花の壁に感動したのをおぼえている。あのときは家に帰ればレオがいて・・・・・と時の流れを感じた。
 お墓参りは誰もいない閑散とした墓地がいちばんいい。人一人いない墓地にたたずみ、鳥の声に耳を傾けたり、季節の移ろいを目で追ったり、癒される時間がある。
 家に帰り、近くの郵便局や風邪薬を処方してもらうため病院に行ったり、車でスーパーに行くなど、久しぶりにあちこちでかけた。風邪がだいぶ良くなったから、でかける気持ちになれたのかもしれない。
 午後からはだんだん雨足が強くなり、家の中で過ごした。まだ出したままの掘り炬燵に入り、枕と布団を持ってきて横になったら、1時間ほど眠ったようだ。ももこさんは横で眠っていた。



柿の木の若葉の向こうに、ソメイヨシノの花が残っている
これは一昨日撮った写真、今日の雨で花はすべて散るだろう