佐藤美術館に「花の饗宴展」を観に行く

 3日ぶりくらいに気温が上がって日中は暖かくなった。2日間続けて雨が降り寒かったので家にいることが多く、昔を振り返る時間が多くなった。陽射しに誘われて、でかけることにした。
 ときどき訪問させていただいているブログに紹介されていた佐藤美術館の「花の饗宴展」を観に行った。花の季節に先駆けて、花の絵を観るのもいいと思った。
 JR千駄ヶ谷から歩いて5分ほどだが、携帯電話で道順を聞いてたどり着いた。展示作品は大阪・花の万博で展示された作品を中心に、若手のアーティストの作品も加えているようだ。
 前から見てみたいと思っていた堀文子さんの絵画が展示されていて、来てよかったと思った。一枚の絵画に日本の四季の花が描かれている。絵の中央に色鮮やかな雉が描かれ、花たちとは違う存在感が画面を引き締めている。
 浜松の秋野不矩美術館に行ったが、ここでも秋野不矩さんの絵画が一点展示されていた。エキゾチックな模様の敷物の上に、色鮮やかな花たち(白いスパシフィラムの花、赤いブーゲンビリア,オレンジ色の極楽鳥花、赤のアルストロメリアだろうか等々)が描かれている。日本画的でないところがいい。
 近代から現代の日本画家たちが梅と桜をどのように描いているのかという興味も満たされた。小倉遊亀さんの「紅梅と小鉢」という絵は、赤絵の小鉢と紅梅の小枝が描かれていて、構成をおもしろく感じた。若手のアーティストの作品にもたくさんの刺激をもらった。展示作品の点数がほどよく、観覧者が少なく、ゆったりと鑑賞できたのもよかった。
 まだ日が高かったので、近くの新宿御苑に足を伸ばして、小一時間ほど散策を楽しんだ。池の傍を通る道沿いに黄色の山茱萸が咲き始めで、水辺に近い落葉樹の下にはペーパーホワイトという地中海原産の房咲スイセンが群生し満開だった。日本庭園では寒桜が一分咲きでメジロが花蜜を吸いに来ていた。メジロの動きを狙って、カメラを構える人も多かった。
 庭園の四分の一も歩かなかったが、かなり疲れた。こんどは桜の季節に来るのもいいな。いろいろな種類の桜が楽しめそうだ。ここにはオカメ桜が一本植えられているという。


新宿御苑で出会った
ペーパーホワイトという名の房咲き水仙
地中海原産とか


新宿御苑の日本庭園で咲く、一分咲の寒桜


千駄ヶ谷口から入って、芝生広場の端に立つ
葉を落としたメタセコイア